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建築教育なんて固い言葉と思われがちですが、ここでは三条市高等職業訓練校・新潟デザイン専門学校で非常勤講師を歴任の経験から建築を学ぶに当たってのきっかけになりそうなはなしや、建築に興味のある一般の人たちに向けての講義のようなものを掲載しようと考えています。団塊世代の住まい空間についてなんてのも面白そうですね。
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第1回 凍れる音楽(frozen music)
建築は雨露をしのぐただの箱と感じるか、それとも芸術作品なのか。そもそも建築ということばは以前はなかったようで明治に入ってarchitectureが輸入され建物buildingに対して建築と訳されたと聞いている。西洋では建物と建築はずっと昔から区別されていたのである。ゲーテが建築を凍れる音楽と評したのは有名である。ローマ期の建築家・ウィトルウィウスは,その建築の三大要素として用・強・美を掲げている。
使い易さと頑丈であること、そして美しいことの三つである。わかりやすいのは頑丈さ。これは当たり前の話である。次に使い易さ。これは当たり前のようで、計画する人により意外と差が出てくる。それでも出来上がりをみると評価の個人差は少ない。使い易いものは使い易いらしい。問題は美しさ。これは基準がなかなか難しい。評価の個人差がとても大きいためだ。音楽の美しさは万人に比較的共通に感じる作品がある。ここで建築を凍れる音楽と評したことばで感じるものがあるかどうか。建築に興味を持ち、毎日の生活に最大限接している建築。この見方を変えること。これこそ、新しい生活の始まりでないかと思う。まずは身のまわりの建築の三大要素を確認しつつ建築への夢を膨らませていただきたい。 |
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