芝生の永年維持を目的として、造成時に下層土の通気性や透水性を保持するため、対策をとっておく必要があります。
床土として望ましいのは、通気性が良い土壌です。粘土分が多いと踏圧により土が固くなり排水が悪く、根の伸長にも妨げになります。
基本的な作り方は、播種用の床土の作り方と同じですが(種子実播床土の作り方)、違いは購入した芝(ソッド)の厚みを考慮し、周り地面の高さレベルよりソッドの厚みの分だけ低く床土天場を仕上げます。
張り芝の上に目土をするので、床土と同じ土を100u当たり約1立方メートル弱の量の土が必要なので残しておきましょう。
〜床土の土質〜
張り芝する時に注意が必要なのは、買ってきた芝(ソッド)に付いている土です。
大抵の場合は、芝の生産業者の方は、畑で生産します。肥よくな畑で生産された芝生は、根の部分に良い土を抱えています。床土も同じ様な土なら問題ありませんが、床土が火山性土や砂地など保肥力の弱い土壌に張り芝すると、浅根になる傾向になります。芝表面から、肥料も水分も与えられるため、ソッドに付いてきた表層の土で生きようとする為です。
人間を例にすると、
〜食べ物や飲み物(養分・水分)の不自由なく育てられたイイトコの土の子供(ソッド)が、突然生活環境が変わり(張り芝)試練が訪れます。お腹が空いた子供は、元気が無くなります。たまに食料支援(施肥・散水)が来ると大きなリュック(肥よくな土)一杯に貰い、リュックの場所から離れず(他の場所に根を張らず)命をつなげます。そして食料が尽きると顔色が悪くなり、食料支援がこなければ、命の保障はありません。
底が破れたリュック(捕肥力・保水力の悪い土壌)しか持ってない砂地の子供(ソッド)は、食料支援が来ると、みんなと同じだけ食料をもらえますが、リュックの底が破れているので中には何も残っていません。その子は、生きる為に落ちた食料を必死に探し(根を成長させ)下に下へと進みます。やがて川(水分が途切れない地層)にたどり着き、その子はある程度の渇きには耐えれるようになりました。
こんな説明で判って頂けましたでしょうか?
芝(ソッド)選びは、慎重に吟味しましょう。床土と同じような土(砂などが多い透水性の良い土がベスト)で根の部分が乾いてない物を選びましょう。ない時は、なるべく厚みが薄いソッドを選びましょう。最初の管理は大変ですが、後になれば管理しやすくなります。
〜本整地〜
床土の表面が粗整地のイメージとおりに平坦になるま均したら、鎮圧します。小規模の範囲であれば、足踏みでOKです。軽く足跡が付くくらいの程度まで鎮圧できたら平レーキ(通称トンボ)で凹みが無い様に整地します。凹みをなくすポイントは、鎮圧と整地を数回繰返すのがポイントです。
張り芝用 床土の作り方