2000年11月19日
横藤先生
こんばんは、静岡のMです。
先日、第一回目の授業を行ないました。
盲導犬についてのちょっとした入り口を学んだ後、以前NHKで放送された「さよならレザン」という番組を見ました。これは、ご覧になっているかもしれませんが、盲目のテノール歌手とその盲導犬とのせいかつ、そして
足の故障で引退するレザン号との別れを追ったもので、最後はその切なさに胸を打たれました。
本校の2年生は、お恥ずかしながら大変荒れている学年で、校舎内の壁や天井を壊したり、弱いものいじめを平気で行なっているような学年です。私もこの学年には飛び込みで、本当に悲しくなることばかり、そんな彼らに、共生、ということを教えたいと学年職員で努力している所です。
そんな彼らがこの番組を見て、盲導犬とユーザーがどんなにつながっているか、そして障害を持つ方たちがどんなことを考えているか、を感じることができるか、正直不安でした。
でも、授業を終えてみると、盲導犬にもっと理解が必要だ、盲導犬を連れている人ももっと過ごしやすい街を、といった感想が出てきたのです。番組の最後の、家庭犬として引き取られたレザン号との別れの場面では涙する生徒もいました。盲導犬がユーザーにとって、体の一部だ、というのもわかったようです。
今週は、盲導犬がどんな風に育てられるかを、先生の所のフレンドくんの様子を紹介しながら学習する予定です。
29日にはいよいよ盲導犬との対面です。しっかりとした目標を持って体験学習ができるように、頑張ってみたいと思います。
本校の学区ないには、お年寄りのための施設や耳の不自由な方の施設があり、福祉体験をさせて頂いています。でも、内申書のために一度は体験に行くかな、という生徒がいるのも事実。こんな生徒たちが、いろいろな立場の人達を理解し自分にできることを考える、と言った気持ちで福祉体験をさせて頂けるようになるといいと思います。
理想はとっても高いけど、それが、自分たちの人間関係に生きてくるのでは、と思います。
がんばります、そしてまた、報告させて頂きます。
2000年11月19日
横藤です。
M先生,授業のご報告をありがとうございました。
「さよならレザン」は,私も家族で涙しながら見ました。
生徒さん達にも,あの思いが伝わったということ,良かったですね!
> 本校の2年生は、お恥ずかしながら大変荒れている学年で、校舎内の壁や天井を壊したり、弱いものいじめを平気で行
> なっているような学年です。私もこの学年には飛び込みで、本当に悲しくなることばかり、そんな彼らに、共生、と
> いうことを教えたいと学年職員で努力している所です。
それは,大変お疲れなことと思います。ですが,そういう学年の子供たちほど本物を求めているのだと思います。「涙する生徒もいた」ということが,その表れだと思います。
かつて私は,11年間中学生を対象としたキャンプ事業に取り組んでいました。夏休み3泊4日を水道もない場所で過ごします。
家もトイレも自分たちで作るのです。食事はすべて自炊です。その中で,2日目くらいから本当の子供たちに出会うことが可能になります。不自由なキャンプ生活の中でこそ感じられる「本物」が子供達に見えてくるからです。そうなると,少々荒れている子ほど素直な姿を見せてくれるようになりました。投げやりで刹那的な行動を取りながら,いつも求め続けているんですよね。本物を。
ベストセラーとなった『だからあなたも生き抜いて』(大平光代さん著)などを生徒さんに読み聞かせするのも,荒れている生徒さん達には有効なのではないでしょうか。
話が飛びすぎましたね。
> 今週は、盲導犬がどんな風に育てられるかを、先生の所のフレンドくんの様子を紹介しながら学習する予定です。
> 29日にはいよいよ盲導犬との対面です。しっかりとした目標を持って体験学習ができるように、頑張ってみたいと思
> います。
もし,必要でしたら生徒さん達へ私からの手紙という形でメッセージを届けてもよろしいですよ。できるだけの協力をいたしますので,遠慮なくおっしゃってください。
> 本校の学区ないには、お年寄りのための施設や耳の不自由な方の施設があり、福祉体験をさせて頂いています。でも
> 、内申書のために一度は体験に行くかな、という生徒がいるのも事実。こんな生徒たちが、いろいろな立場の人達を
> 理解し自分にできることを考える、と言った気持ちで福祉体験をさせて頂けるようになるといいと思います。
> 理想はとっても高いけど、それが、自分たちの人間関係に生きてくるのでは、と思います。
> がんばります、そしてまた、報告させて頂きます。
M先生の思いは,いつか必ず生徒さん達の心に届くと信じています。がんばってください。応援しています。