9/6 Wed. いずれは世界遺産? フラニャ・パルチザン病院 part 1
午前7時半。外に出ると、昨日と同じく朝靄がたちこめる幻想的な風景が広がっていました。でも今日は深呼吸だけにしておきましょう。いえ、番犬クンに怒られるからじゃなくて、車を拭きたかったんですよ。夕べ水拭きしたのはガラスだけでした。どうせボディーには朝露がつくし、朝のほうが涼しいしね。

その後シャワーを浴び、朝食をいただき、9時半にチェックアウト。支払額には滞在中の飲み物代 (オレンジジュースとワイン)、1900 SIT (\1200弱)が加算されていました。これはここまでと比べちゃうと少々高めかな?
8:30 朝食
最後にお母さんに、「ネットで紹介するね」 と言っておきました。もちろんイタリア語ではムリなので、お嬢さんを呼んでもらって英語で説明。
近年、個人経営の宿を発つときには、この旅行記を作っていることを伝えるようにしているんです。言い忘れることも少なくないけど、いちおう取材許可とでも申しましょうか (笑)。「個人の趣味でやっているサイトだから宣伝効果はないと思う」 と付け加えますが、みなさん喜んで承諾してくださいます。


9:45 ツェルクノに入る
9:40、いよいよ今回最も楽しみにしていた場所を目指して出発します。

一昨日ファームに来るとき通った道を逆行して約4kmのツェルクノ (Cerkno) をまっすぐ通り抜けました。
ツェルクノの先
  目的地はさらに5km先にある、
    フラニャ・パルチザン病院です。

それは第二次大戦でドイツ軍と戦ったパルチザン軍の、秘密の野戦病院。現在は修復され、イドリヤ市営博物館の管轄下で一般公開されています。
スロヴェニアを訪れたら湖や鍾乳洞は必見。そうした大方の意見にまったく異論はありません。それに比べればここは有名でもなければ美しいわけでもない。でも元来、自然より歴史的な遺産に惹かれる私としては、せっかく一国を訪問するのだからほんの一端でもその国の歴史に触れてみたい。そして探し当てたのが、パルチザン病院跡でした。
スロヴェニア人の、そしてスロヴェニアという国家のアイデンティティーを考えるとき、この病院はとても意義深い場所であるはず。
現在、ここはユネスコ世界遺産に申請したものの審議延期となっているそうです。

 ※ 詳細はこちらに (日本語) → http://homepage1.nifty.com/uraisan/yakata/f04.html
 ※ 周辺マップはこちら → http://www.cerkno.si/turizem/pics/zemljevid_velik.jpg
9:53 この案内板で左折
途中にあった案内板に従って脇道に入ります。しばらく進むと行き止まり。そこは駐車場になっていました。
      この先は徒歩です。
駐車場。ドライブイン風な店もある
9:58 遊歩道入口
open 9h~18hとの表示
木立の中、観光客用に整備されたらしい遊歩道は、まるで散歩コースのよう。小川のせせらぎが耳に心地よく、風も爽やかです。
遊歩道
途中の慰霊碑、花輪が手向けられていた
階段を下る
さすがに中盤からは
けっこうアップダウンがあります。
滝もある
振り向けば、こんな渓谷だった !!!
秘匿された場所というからいったい
どれだけ歩けば辿り着けるのかと
不安でしたが、意外にも10分程度で到着しました。ホッ。

でも昔はもちろん遊歩道もなかったわけですよねぇ。入口で購入したガイドブックには、沢伝いに担架を運んでいる古い写真が載っていました。こんな山深いところまで傷病兵を連れてくるのはさぞ大変だったんだろうなぁ。
さて、次ページではいよいよ病院内へ。
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Slovenia
美しく碧きスロヴェニア(出発、リュブリャーナ、ブレッド湖ほか)
>> chapter 1

その地に生きた人々(イドリア、Cerkno)
>> chapter 2

自然の造形、カルストの奇勝(鍾乳洞、洞窟城ほか)
>> chapter 3
Croatia
魅力いっぱいイストラ半島(内陸部、ロヴィニ、ポレチュほか)
>> chapter 4
Italia
イタリアの端っこトリエステ(市街、ミラマーレ城ほか)
>> chapter 5

リベンジと再会(ヴェネツィア~帰国)
>> chapter 6


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