9/6 Wed. 南下してポストイナ鍾乳洞へ part 3
鍾乳洞入口近くにある先代(?) のトロッコ列車
ツアーの最後に見た不思議な生物・プロテウスをはじめ、ポストイナの地下世界には190種もの生物が生息していることが分かっているそうです。プロテウス・ヴァイヴァリウム (Proteus Vivarium) は、そんな洞窟生物学の研究拠点。展示室が一般にも公開されているので、見ておくとしましょう。閉館までまだ2時間近くありますし。

  ※ 当時、ポストイナ鍾乳洞の最終ツアーが18:00、
          このヴァイヴァリウムは18:30まででした。
    オフシーズンはもっと早仕舞いです。開館時間は
      前ページでご紹介した公式サイトでご確認ください。

先ほど選んだセット券はここを含まないものだったため、新たに1670 SIT (\1050弱) のチケットを買い足します。受付ではパンフレットと懐中電灯を手渡されました。ロンプラをはじめガイドブックには45分ツアーと書かれていましたが、一時的なものなのかシステムが変更されたのか、このときは自由に見学するスタイル。そのまま自動ドアを通過して中に入ります。
最初はめちゃくちゃ冷房が効いているのかと思ってしまいました。モダンなエントランスだったこともあって、すっかり小さい水族館みたいなものを想像していたんです。ところがしばらく通路を歩いていくと、その先は鍾乳洞そのものだったんですね~。考えてみれば一帯がカルスト地形なのだから、そこに生息する生物をわざわざ空調を使って飼育する必要もないわけだ (^^)b
プロテウス・ヴィヴァリウム内部
まずは地質や洞窟内の環境についてを解説するパネルが並んでいました。ツアーでは丁寧に教えてくれるのかな。でもそこは自由見学。サクッと読み飛ばします。
  そして暗い中をずんずん進むと・・・

遠目には真っ黒にしか見えない大振りな水槽が2本、中央にドンと置かれていました。どうやらここが主役、プロテウスの住まいらしいですね。
プロテウス
懐中電灯をガラスに近づけて目をこらします。こっちかな、あっちかな・・・水槽内を舐めるように照らし、ようやく片隅でじっとしている姿が確認できました! 生まれつきの省エネ体質らしく、ほとんど動かないので、探すのも一苦労です。
正式名はプロテウス・アンギヌス (Proteus anguinus)。人間の肌の色をしていることから "ヒューマンフィッシュ" とも呼ばれるそうですが、この暗がりでは微妙な色。鍾乳洞ツアーのほうがハッキリ肌色と分かりましたよ。
ただ、鍾乳洞ガイドさんの 「これは小さいけど、体長は普通25~30cmです。ヴァイヴァリウムにはもっと大きいのが居ます」 という言葉通り、こちらの個体はどれも25cm前後ありそうです。

第一印象は "ウーパールーパーをびろ~んと引き伸ばしたみたい" でした。
ウーパールーパーをご存知ない方も多いかな。その昔、焼きそばUFOのCMに起用されたことから一躍脚光を浴びた両生類です。サンショウウオの幼生、つまりオタマジャクシのようなものですが、サンショウウオに変態しないまま一生を終えるという珍種でしたよね、たしか。外見の特徴は枝分かれしてひらひらする外エラと、ちっちゃな4本の足でしょうか。
そのエラと足が、このプロテウスにもあるのです! 聞けばこちらもサンショウウオの一種だそうで。やっぱり、という感じです。
写真がうまく撮れなかったので
パンフの画像を・・・
ヘビみたいに細長くて、ウーパー君ほどの愛らしさがないことはさておき、最大の相違点はウーパールーパーがエラ呼吸なのに対し、プロテウスはエラ呼吸・肺呼吸どちらも出来ることでしょう。
二番目は暗闇で生活しているため目が退化してしまったこと。
他にも数年エサを食べずにいられるとか、100年くらいは生きるとか。
  ※ 例によって日本の某ガイドブックは一年としていますねw
これらは鍾乳洞ツアーのほうで受けた説明でした。

さて、ヴァイヴァリウムではプロテウスの周囲にもガラスケースが並び、その他の洞窟内生物を順に見て回るようになっています。小さなエビ、アリのような姿をしたカブトムシなど、外界とは異なる珍種たちです。
ただ、いかんせん皆小さい。懐中電灯で照らしても、果たして本当にいるのかすら不明 (涙)
うーん、ガイドツアーならもう少し分かり易かったのかな。結局それぞれの解説パネルを確認するだけで、外に出ました。入場料、割り引いて欲しかったかも・・・。
ではお土産でも買っていきますか。スーベニア・ショップでは前のワゴンにお酒を並べています。いかにも養蜂の盛んなスロヴェニアらしい蜂蜜入りのブランデー。売り子さんによれば、「寒いときに飲んで暖まる、この土地の伝統的なお酒」 なのだそうです。小瓶を一つだけ買ってみました (720 SIT= 約\450)。でも2008年3月現在、未検証です (^^ゞ
       ※ メーカーサイトはこちら→http://www.fermedica.si/
お土産 (ブランデー&マグネット)
鍾乳洞入口前のカフェで休憩
他にもマグネットやTシャツなどを買い、カフェでカプチーノのグランデ(大、280 SIT= 約\175) をオーダー。

鍾乳洞の割れ目からここまで冷気が流れてきます。きっと日中は気持ちよいことでしょう。
30分ほど休憩して、Sobeに帰るべく席を立ちました。時刻はそろそろ6時になろうとしています。
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Slovenia
美しく碧きスロヴェニア(出発、リュブリャーナ、ブレッド湖ほか)
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その地に生きた人々(イドリア、Cerkno)
>> chapter 2

自然の造形、カルストの奇勝(鍾乳洞、洞窟城ほか)
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Croatia
魅力いっぱいイストラ半島(内陸部、ロヴィニ、ポレチュほか)
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Italia
イタリアの端っこトリエステ(市街、ミラマーレ城ほか)
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リベンジと再会(ヴェネツィア~帰国)
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