■■■Diary ■■■
切手 4.SEP.Sat.

スリーマのプールで優雅な午後
本日のスケジュール
午前 スリーマ 街を散策
午後 プール・サイドで日光浴
しながらメールを書く
Hotel Fortina(Sliema)泊

そうだ、まだ部屋の写真を撮っていないぞ! いつも散らかす前に撮ることにしているので、どうも明日にまわす気になれない。だけど既に散らかってしまった部屋の片づけから始めるはめになり、とうとう寝るタイミングを逸してしまった。大丈夫なのぉ〜? ふと気付けば空が白みかけてきた気配‥‥げっもう6時だ〜!?
カーテンを開けてみた。湾を隔てて対岸はマルタの中心、ヴァレッタ。石造りの町並みが広がっている。もちろん昨夜、到着直後も窓からの景色は眺めている。でも堅固な軍艦といった印象の夜景とはまた趣を異にして、朝の風景は荘厳な雰囲気をかもしだしながらも人々の暮らしがあることをうかがわせる。部屋の端から端まで、そのうえ天井から床まで全面ガラス(間に2本サッシがあるのが難点)で開放感もイーッパイ!! ガラス戸を全開にして外気をめいっぱい取り込んだ。暑くなく、寒くもない(多分22〜23℃)。あぁ〜〜、さ・わ・や・か〜。
体の内から朝モードに切り替えるためにもコーヒーをいれる。それからカップ片手に椅子に座り、足をベッドに投げ出して(お行儀わるぅ〜)、しばし外を眺めていた。日本から遙か遠く離れて一人こうして‥‥なーんにも考えず、座っている自分がまだ信じられない。非日常の極み。。。。遠く、ヴァレッタから教会の鐘の音が響いてきた。
photo-ViewFromMyRoom(Fortina)
AM6:30 窓からの眺め。実際はもっと広範囲に見渡せて、写真も5枚に分割撮影しました。
でもこれがスキャナーで一度に読みとれる限界‥‥。
バスルーム
Photo
DoorToPhotoPage

はや7時。さあて、シャワーでも浴びよっかな〜。バスルームも海側の一面全部が窓だ(開けても下は磨りガラス、ご安心を〜)。"ここはやっぱシャワーカーテンで景色を隠してしまったりせず、バスタブに浸かりながら外を眺めたい!" という思いに駆られた。お湯をはる間に冷蔵庫から白ワインを出し封を開ける。きゃは!朝湯に朝酒だなんてぇ〜〜。でもリゾート、リゾート。たまにはいいでしょ? テーブル代わりに椅子をバスタブ脇に持ちこんで、っと。‥‥だけどね、実際やってみると磨りガラスのせいでバスタブからは空しか見えないんだなあ、残念ながら。それでも充分、すがすがしさは満喫できた。

ノンビリしすぎたかなあ。出かける支度をしたらもう9:30をまわっていた。地下のメイン・レストランは10時まで、ガーデン・レストランは10:30まで。いいや、朝食抜きでも。お腹はちっとも空いていないし。
出がけに午後はどのプールで過ごそうかと下見。アウトドア・プールが2つ、インドア・プールが1つ有るのだ。もうかなり日射しも強く、気温も高い。プール日和だわ〜。
ルーペ forMap
SLIEMA
map
ロビーを出ると、そこは海沿いの大通り。東は砦があるだけだから西に向かおう。まずはどんな店があるのかチェックするつもり。そこで海側の遊歩道ではなく建物沿いを歩くことにした。
最初に見つけた土産物屋を覗いてみる。各国語で出版されているガイド写真集の中に日本語で 『マルタ』 と書かれたものが置いてあった。どこの観光地にもあるでしょ?アレです。でもまさかマルタにもあるとはねぇ‥‥。驚きつつもそれを手にレジへ行った。店番のお兄さんに「これをいただきます」 と言うと、「ソレはまだ扱いはじめたばかりなんだ。初めて売れましたよ!」 と大喜び。
「ここに日本語版があるなんてビックリだわ」
お兄さん「この本の会社の人が "日本人は日本語版を欲しがっていると聞いて作ったんだ。きっと売れる。騙されたと思って置いてみろ" って強く言うものだから仕入れたんです」 そして本を広げ、ターリ(地名)の "タ" に自分のシャーペンで薄く丸印をつけはじめた。売り物によっ日本じゃ‥いや、たぶん他の国だって‥考えられん!! そして唖然としている私に「これは何て字?英語だと1つの文字に1つの音だけど、違うんでしょう?」 と素朴な質問。怒る気にはなれなくなった。
「これは タ、Taね。次の(ー)は長く伸ばすことをあらわす文字で、こっちは リ、LiかRi。日本人はLとRの区別が出来ないの。だからこれは "ターリ" よ」 と答えた。
彼は続いて陶器の "陶" を指し「こういう難しい字と簡単な字があるけど、どうして?」
「難しいのは中国から伝わった字。日本人はそこから簡単なオリジナル文字を作ったの。それは、んー、セラミックという意味ね。中国の文字はそれぞれが意味をもっているけど、日本のオリジナル文字は音だけ。だから他の国の地名には音だけの文字を使うわけ」 なぜこんな場所で漢字と仮名文字の講義を?と思いながらも一生懸命説明していた(英語でなんて‥‥私はもうクタクタ〜)。
彼は本を閉じ、今度は表題 "マルタ" の下にある小さな文字を指して「これはゴゾとコミノ?」 と聞く。「それは "そしてその島々" よ」 「ありがとう、教えてもらえて良かった」 そう言ってやっとレジを打ってくれた。ML 2.99だった。
SLIEMA の町
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DoorToPhotoPage

その先あたりから賑やかになってくる。カフェ、レストラン、ブティック、土産物屋、銀行‥‥。そして海岸通りから内陸部へのびる上り坂の Triq Bisazza と Triq It-Torri 、この平行する2つの道にはブランド店、ファッション小物の店、銀細工の店、土産物屋、電気屋、スーパーマーケット‥‥と様々な店が並んでいる。ツアー会社に入ってゴゾ島日帰りツアーについて聞いてみた。催行されるのが週3回、イマイチ私の日程と合わない。悩んでいたら応対してくれた人が他のお客さんに話しかけられたので「あとで来ます」 と言ってオフィスを出た。おしゃれな食器の店、The PLAZAというショッピングセンター(イタリアのCoinもこの中にある)などを見て歩いた。買い物は後日することにして、ただブラブラ。日本語版 『マルタ』 はその後、他の店でも見かけた。その一帯を外れると閑静な住宅街だ。写真を撮ってホテルへ戻るとしよう。そろそろ11時。プールサイドでランチにするにはちょうど良いころじゃない? 帰りは通りを渡って遊歩道を歩いた。
水着にTシャツ+パレオで、朝、目をつけておいたホテルの裏手にあるガーデン・プールへ繰り出す。‥‥というより、このホテルに決めた一番の理由が、Webページhttp://www.hotelfortina.com/でこのプールを見たからだった。その名の通り、木々に囲まれ全景を見渡すことができない落ち着いた感じのプール‥‥。既にほとんどのデッキ・チェアが塞がっていた。いくつかの空席の中でも奥にある木陰の席がいいかな。ゆっくり出来そう。隣の女性に「ここは空いてますか?」 と確認した上で、荷物(サングラスやカメラ、化粧品を入れたポーチ、パソコン)を置く。反対隣り、誰かがキープしているデッキ・チェアの一つ向こうでは年輩のご婦人がペーパーバックを読んでいる。
さて、ビーチタオルはどこで貸してくれるの? 隣接するレストランで中央のバーだと教えられた。バーテンダーに宿泊者パスを示してタオルを借りたいと言う。部屋No.を書いた伝票にサインすればOK。夕方7時までに返却するように、時間までに返さない場合は LM5 いただきます、とのことだった。ついでにシュウェップスを1杯、グラスに注いでもらって席に戻った。

ガーデンプール
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周りはほとんどイギリス人のようだ。老夫婦、中年夫婦、それに若者のグループ。そろそろ新学期だからか小さな子供は見かけない。日本人はもちろん東洋人も皆無。でも私に興味津々といった視線を投げかける人は誰一人いなくて、居心地は悪くない。しばらくは本を読みながら日光浴‥‥。

1時間ほど経っただろうか。時計を見たら12:30近くになっていた。そろそろランチにしよう。プールの向こうのテーブル席が2、3埋まりはじめている。パソコンとカメラを手にテーブル席に移った。ウェイトレスが飲み物の注文を受けに来た。コーラを頼む。最近欲しいと思わなくなった炭酸飲料が今日はやけに飲みたくなるなあ。食べ物はコンチネンタル料理中心のバイキング。品数もまずまず。アッという間に屋外の席はほぼ塞がった。そして一番奥から列がのびている。なんだ、なんだ? あ、注文に応じて鉄板で肉を焼いている!ステーキ、ハンバーガー、ホットドッグから選べるみたい。私も並ぼーっと。順番待ちの間にあれこれ迷ってハンバーガーに決めた。付け合わせのポテトは断って、バイキングの方でサラダとパスタを盛った。

お腹一杯になったところで自分の席に戻ってパソコンを広げた。さあ、メールを書こう! でも屋外だから液晶画面が見辛いよ〜。寝ころんだ状態でひざを組み、ひざにパソコンを置く。これで画面はかなり下向きになる。その上にハンドタオルをかけて陰を作る。尚かつ体をひねり、画面が一番見やすい角度を探し出してキーボードを打った。なんとも怠惰な姿勢ではあるけど。『今、プール・サイドでこれを書いてます(^_^)v ‥‥』
途中、宿泊者パスだけを手にバーへ行って「カクテルは何があります?」 と聞いた。「何でもお好みのものを」 「じゃあ、ピナコラーダをお願いします」 そして、どう見てもテキトーに作っていたカクテルのグラスを持って席に戻った。やっぱり味も‥‥。
そういえばまだプールに入っていない。ちょっと泳いでみようかな、とプールのへりで水に手を入れて驚いた。気温の割にかなり冷たい。みんなよくこんな水に入れるなー。確かに泳いでいるのは若い子ばかりだ‥‥そこがドイツ人とは違う?

お隣は老婦人のご主人だった。1枚ぐらいは自分の写真が欲しかったので、席を立ってそのご夫妻に声を掛けた。「お邪魔してすみませんが、一人なものですから私の写真を撮っていただけませんか?」
「ええ、いいですよ。でもカメラは息子が得意だから、彼に撮らせましょう」
ご主人はそう言って、ちょっと離れたところにいた青年を呼んでくれた。息子さんは「このカメラは良く知ってるよ。任せて」 と慣れた手つきだ。一眼レフはビビる人が多いのに、これは頼もしい。カメラを返してくれる時も「綺麗に写ってるから安心して」 と自信満々だ。その言葉が嘘でなかったことは帰国後、写真ができて明らかになった。ついでに、"綺麗に" というのが私を指していたわけじゃなかったことも同時に分かった(← 私はそれなりにしか写っていない‥‥ははっ、そりゃ仕方ないって!)。
その後、ご主人はすぐ隣だったので少しお話をした。どこから来たのか、日本のどこか。東京か、それは大都会だね。うちにも日本製品がたくさんある‥‥。私たちはイギリスのラグビーから来たんだ。知っているだろう、スポーツのラグビー。そのラグビー発祥の町だよ‥‥。訛りが強くて何度か聞き返してしまった。
「君は一人で来たのかね?」 「ええ、最初は友人と来る予定だったんですけど、彼女が休暇をとれなくなったので‥‥」 ホントは1年前の計画の話。だけど言い訳には都合がいい。「そうか、それで一人で来たのか」 大きく頷いてえらく納得した様子だった。

4:30ごろ、親子は帰っていった。そろそろ私も引き上げようか。5時ちょっと前、バスタオルを返却して、ガーデンプールを一巡りしてみた。一番端だと思っていた木立の向こうにまだ別のプールがあったのにはビックリ。
夕暮れ前
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部屋へ戻ってシャワーを浴び、夕食に出かける用意をした。窓から覗くとまだ外は明るいし、海に張り出した表のリド・プールでねばっている人も少なくない。でも、今日は早く寝なきゃ。メインのレストラン(予約不要)は6時から。もう始まったころだ。では早めの夕食としよう。
カトラリー地下のメイン・レストランは通りの真下にあってリド・プールに面している。
席に案内されるとすかさず、「ワインは赤白どちらにしますか」 と聞かれた。まるでコーヒー、紅茶、どちら?とでも言うみたいに。赤と答えると1/2Lit.カラフに入ったローカル・ワインがテーブルに置かれる。睡眠不足だしこんなには飲めないなー。料理はランチと同様、バイキング。イタリア料理が主だけどマルタ料理もある。前菜、パスタやスープ類、魚、肉料理、フルーツ、ケーキ。どれも品数豊富で迷ってしまう。前菜をいろいろ、パスタ2品、そしてメインにマルタの伝統料理、ランプーキのトマトソース煮を選んだ。ランプーキというのは白身魚。スパイスの利いたイタリアンといった味付けでなかなか美味しかった。ただ小骨がハンパでなく多いのには閉口した。

ふーっ、バイキングはどうしても食べるペースが早くなってしまう。7時をまわったばかり、まだ明るい。テーブルは一列内側だったけど、窓に向かって座ったから外が良く見えるのだ。腹ごなしに(?)外へ出てサンデッキを歩いてみた。プールは店じまい。同じように夕涼みに出ている人が数人いる。バーベキューの準備が始まっていた。夜はこれからなのね〜。時差ボケと寝不足に満腹と少量のワインがまわって、既に"おねむ" の私は早々に部屋へ戻ることにした。


メールの送信前にちょっと休憩。そう思ってベッドカバーも外さずにベッドに横たわると、すーーっと引き込まれるように眠ってしまった。



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