Marine Aquarium Tips

まえがき

これは、あくまで、自分のマニュアルとして掲載したものです。誤った記述・解釈など、お気づきの方は、できましたら、メールでご指摘下さい。
経験豊富な方々からのご意見・アドバイスに基づき、修正・改版して、初心者用マニュアルを必要とされる方のお役に立てれば幸いと考えております。
また、MASHの失敗例なども恥ずかしながら掲載していますので、何かの役に立てば幸いです。

1 準備したい器具・設備
2 ろ過方式について
3 水槽のセットアップ
4 魚を選ぶ
5 餌の種類と用途
6 メンテナンス
7 水質管理のポイント
8 魚の病気と治療
9 海水魚飼育を長く楽しむには
主な国内水槽・器具メーカー rogo_reisea.jpg (7416 バイト) rogo_nisso.gif (6656 バイト)  
1

準備したい器具・設備:下記の*印を付したものは、筆者の経験から、必須、又は、あって損がないと考えるもの

まじめな話

筆者の一口メモ

*水槽:

一般的に、アクリルとガラスの2種類の材質に分かれる。

水槽の材質

アクリル水槽:キズが付き易いが、軽くて 丈夫。初心者や水槽内に、サンゴや岩をレイアウトしたい人には、こちらが扱い易い。

60cmまでならば、ガラス水槽、アクリル水槽のどちらでも好みで選べば良いだろう。ただし、90cm以上の水槽になると、アクリルの方が、透明度や壁面の柔軟性などの面で扱いやすいでしょう。

<MASHの失敗例>
底に敷いたサンゴ砂の細かい粉などがクリーナーたわしに
付着してそのままこすってしまった・・スリ傷だらけに・・・
こする際は、「砂を巻き込まないように、上から下へ ゆっくりと」

総ガラス水槽:キズには強いが、ヒビが入るとそこから一気に割れることもある。ただし、魚以外に、特に水槽内に物を入れず、外壁面のキズを気にする人なら、これも良い。

水槽のサイズ

初めて、海水魚飼育をされる場合、最初に悩むのが、水槽のサイズである。これは、自分が、どんな魚を何匹飼育したいか、また、予算、スペースは、如何ほどか等で、異なる。ただし、仕事の都合で、週に1回の水槽メンテは無理というような人には、小型水槽(30cm/45cm)でなく、中型水槽(60cm/90cm)の方を奨める。これは、メンテ間隔を長くとることができ、その割に、水質安定が可能なためである。ただし、これで 楽になるという意味ではなく、1回の海水交換量、掃除する面積等は、倍増するわけで、それなりの苦労はあることは認識しておいて欲しい。また、前述の場合に限らず、初心者は、水槽が立ち上がってから、魚の状態が安定しないと、本来の「鑑賞する」喜びが味わえず、途方に暮れる事態に陥る恐れもある。このため、筆者は、条件が許せば、90cm水槽を奨める。 魚たちと長く付合っていけるのであれば、水槽サイズにやたらと、こだわる必要はないと思う。でも、水槽内の魚たちが普通に生きていける環境が前提。(意外と難しい)

設置台:

もし、既存の家具や机の上へ水槽を置こうというのであれば、まず、水槽全重量を試算すること。例)60cmX30cmX36cm規格水槽に通常の水量+水槽自重=70kg以上となるので、事前に何ら問題ないかどうかを確認しておくこと。 設置台も、見栄え、強度、値段を考慮すると、木製組立スタンドかスチール骨組みスタンドのどちらかの選択となる。意外と高い買い物には違いないが、長い目で見れば、立派な設備投資。
*フタ: ガラスが一般的。アクリル板は、薄いと反りが出易く、厚いと重くなるので不便。ただし、最近は格子状のものなども売り出されているので、密閉でなくて良ければ検討の余地あり。 フタは周辺の塩害による漏電、金属腐食の予防に必要不可欠!

市販のカット済みガラスは、60cm水槽まで。それ以上のものは、ガラスを切らねばならないので、建材関連、ガラス屋へ、頼みに行くしかない。

<MASHの失敗例>
水槽メンテ時に、フタガラスをどこかへ置く際に
無造作に着地させ「パキン」とやったり、欠けさせたりと
何枚のガラスを壊したか・・・発泡スチロール板などの
クッション性のある物の上へそっと置きましょう。

*フィルター:

代表的なフィルター形式は、主に、下記の3つ。 誰でも、最初、何も知らずに海水魚飼育する場合、設備は、安売り淡水魚用60cm水槽セットを使用することが多い。筆者も正にその一人。
上部フィルター:水槽上部へ載せるボックス型(最近の水槽セットに多い) 筆者宅海水魚水槽

90cm水槽:底面吹き上げ+外部ろ過(ウエット) 60cm奥行大・中各1個の2段オーバーフロー水槽:
間欠式上部ろ過(殺菌灯内蔵)+底面吸込ろ過

底面フィルター:水槽底面に敷設される板状のプラ成形品の上に、サンゴ砂を敷き詰めてろ過するタイプ

外部フィルター:水槽内、水槽上に設置せず、ホースにて水槽から海水を循環させるポンプ一体型。ドライ、ウエット、もしくは両タイプの中間が選択可能。傾向としてドライ方式の場合、pHがやや高めになるようだ。

*ろ材: 海水魚用としては、pH(7.8-8.4)維持と入手性という理由で、サンゴ砂が一般的。その他、石英砂粒、溶岩細粒、貝殻粉砕片等もあるが、初心者が、敢えて使用して効果があるというものではない。 最近、筆者は、このサンゴ砂のろ材としての寿命や溶出したカルシウム分の魚への影響度が気になり始めた。
*保温器具:

冬場の水温低下を防止するのに必要な器具。(少なくとも、日本では)サーモスタットは、バイメタル式よりも、電子式が主流。温度センサーの精度向上と、センサー部の小型化で、非常に扱い易くなった。コスト的には、バイメタル式だが、使い勝手・精度を考えると、電子式が有利。

電子式サーモは、突然故障することがあるので、やはり、水温計、魚観察でチェックしよう。冬場ならば、指先で水温が異常に低すぎないかぐらいは判ると思う。

<MASHの失敗例>
水槽メンテ時、ヒーターのセンサーが水面上へ露出
してしまったことに気づかずに一晩放置。水槽は温泉状態と
なっていた・・・唯一、クマノミ1匹が生存(しばらく、生死の
境をさまよわせてしまった)したのみで、残りのサカナは
全滅。

ヒーター容量は、水槽水量に見合ったものを選択すること。

60cm水槽:100-150W, 90cm水槽:200-250W, 120cm水槽:300Wが目安。
*水温計: 一般的な実験用棒状温度計や水槽専用温度計のいずれでも良い。慣れてくると、魚の状態と自分の指先で、大体の水温が判るという輩もいるが、ここは、やはり、正確に温度を把握する方が良い。 上記の通り、「水温計を入れて常にチェックするクセ」を
つけておけばベスト。
*比重計: 海水魚飼育のみに必要な道具。比重計には、計算方式の違いで、2種類ある。ボーメ計が、そのひとつ。ただし、適正値の範囲は、色を塗って表示されているのが多いので、問題ない。 これも重要だが、あまりに神経質になりすぎないように
注意。

*照明器具:

屋外や自然光入射量の豊富な完全温度コントロール設備付きの特別な場所でない限り、必須。魚達には、より自然光に近い波長成分を持つ光源がベター。ただし、予算・発熱量・設置配線を考えると、通常の上置蛍光燈(海水魚用)が初心者向き。 筆者宅の照明(90cm2灯式)の1灯蛍光燈接続部が、先日、気づいたら熱で融けていた。どうやら、これは、蛍光燈の2端子極とコネクターの間に、湿気が入り、そこで、微妙に抵抗が発生し、発熱したものと推測される。家が火事にならなかったのが不幸中の幸い。皆さん、照明器具等の電気器具に湿気や埃が付着したまま、放置しないように注意しましょう。
*人工海水: これこそ、水に溶かせば、クリーンで天然に近い海水ができるという塩。 筆者が、これまで、使用してきた人工海水の中では、Marine Artがベスト。理由は、水道水での溶解性が比較的高い。コンタミ(異物)が、まず見当たらない。値段は中間。(因みに、筆者は、500L小売用/1000L業務用を使用)
エアーポンプ: エアーレーションは、通常、密閉式外部フィルターろ過方式にのみ、併用すれば良いとされるが、正直なところ、飼育する魚、水温、水質によっては、必要な場合があるので、判らない場合は、使用すべきと考える。通常、エアーポンプ+チューブ+エアーストーン/ウッドストーン(木目細かい泡用)の組合せ。エアーポンプ写真解説 エアーレーションは、見た目にも美しい演出のひとつで、魚にも良い環境を与えるのだが、海水塩分が、そのバブルが弾ける際に、空中へ飛散し、周囲に塩ダレ、錆を引き起こすので、フタの密閉を確実にした方が良い。
*ビニル・ホース/
チューブ
これを購入する際は、相手機器の接続口のサイズを事前確認した上で購入のこと。ビニルホースには、劣化しにくいものもあり、あまり、けちらない方が良い。また、ビニルチューブ以外に、シリコン製チューブもあるので、用途に応じて選べば良い。
*殺菌灯: 紫外線ランプを用いて水中の病原菌を殺菌する器具。主に、水槽外に設置し、ランプ周辺を海水をポンプ循環させるタイプと直接、水中にセットするタイプの2タイプがある。殺菌灯(UV照射灯)写真解説 殺菌灯が贅沢品という時代は、すでに終わった。この器具は、魚たちの病気予防には、充分な効果が期待でき、オゾナイザーと異なり、直接、魚体への悪影響もないので、個人的には、必須アイテムと思う。ランプ交換時に気づくのだが、殺菌灯は
規格品ランプを使用しているものが安心。専用ランプは、
生産中止後の入手が困難。(一応、アフターサービスに
関する法律では、中止後6〜7年間は在庫するような
指導がメーカー側にされているらしいが・・・)
使用時の注意として、ランプ周辺を流れる海水の流速をなるべくゆっくりにすることで、照射時間を伸ばす方が効果が大きい。また、殺菌灯は寿命が短く、およそ 4,000時間で効果はなくなるので、半年毎のランプ交換が必要。殺菌灯のワッテージ数の目安は、人によって異なるが、経験的には、60cm水槽で、10W  90cm水槽で、15W-20W  120cm水槽で、30Wが最低限と考えて良い。更に、この殺菌灯は、発熱するため、水温上昇の原因となるため、夏場は、特に水温管理を行い、照明も昼間は消すなどして、注意すること。 筆者は、90cm水槽に20W60cmオーバーF水槽に6Wとあまり、整合性のない設定をしている。実は、近い将来、90cm水槽を、120cm水槽へ変更する計画があったため、この20Wにした次第。
*プロテインスキマー: 残餌や魚の排泄物に含まれるタンパク質や微細なゴミをエアーポンプとエアーストーンによる細かい泡に付着させて、スキマー上部のケースへ分離するもの。これも、物理ろ過の一種と考える。プロテインスキマー(水中タイプ)使用例 メンテナンス性、寿命等を考えると、外部式を購入したい。でも、必須とは言い切れない。何故ならば、飼育する魚種、匹数、餌、ろ過システム等によって、左右されるからである。
オゾナイザー: これは、殺菌用オゾン発生器である。実は、筆者は、当時、殺菌灯が4-5万円と高価であったのに対して、このオゾナイザーが、7000円程度と安価だったため、これとエアーポンプ、プロテインスキマーを接続して使用していた。しかし、期待するような魚病の殺菌効果はなかったようだ。ただし、海水内のタンパク質除去には、大いに貢献できる。オゾナイザー写真解説 オゾンは、むろん、人体にも有害なので、エアー漏れには注意が必要。
オゾナイザーの海水中への溶出量には充分注意が必要。規定値をオーバーすると、魚の肌がただれ、最悪、死に追いやることさえある。人間にも有害なので、エアーチューブを抜く際には、必ず、オゾナイザーの電源OFFを確認すること。最近のオゾナイザーは、海水水槽容量の目盛表示が付いているので、自分の水槽水量と同じ場所へ合わせればOK
試薬・添加剤: 試薬の種類は豊富で、特にTetraTestシリーズはポピュラーである。もし、最低限、揃えるならば、亜硝酸塩、PHテスターで充分。(むろん、換水を定期的に行うという前提だが)
添加剤には、水質調整剤、ろ過バクテリア繁殖促進剤、ゴミ分解用酸化剤等があるが、これは、繊細な魚種飼育の安定化、水槽の水質早期改善のための一手段となる。筆者は、前述の*印を付したものが揃い、細かい管理を行えば、この類はさして必要とは考えていない。
*苔取りブラシ: 意外と忘れがちだが、水槽壁面に付着するコケを取るために、柄付きブラシ/スポンジがあった方が良い。 水槽立上げ時は、苔が、やたらと付着し、頻繁に苔とりせねばならなかった。今は、ちょっとした工夫で、かなり、苔が生えにくくなった。むろん、薬剤は使用していない。
ディフューザー: 水中ポンプや外部フィルターの出水口に取付け、エアーを巻き込みながら、水を噴射するノズルのこと。

2

ろ過方式について

ろ過の意味とメカニズム: ろ過の意味は、ゴミを取り除くというようなイメージしかないだろう。これも、むろん ろ過である。しかし、海水魚飼育においては、ろ過の働きには、 ろ過フィルターの方式以上に、ろ材の質が重要。言い換えれば、適切なろ過バクテリアの定着と維持ができれば充分であり、できれば、メンテナンスが楽なものがベターというだけである。大事に使えば、半永久的に使えるので、ランニングコストが低い。流行に左右されずに選択して欲しい。
1)生物的ろ過

2)物理的ろ過

3)化学的ろ過

以上の3種類がある。
生物的ろ過は、水槽内で発生する有害物質、魚の排泄物によるアンモニア(NH3)やアンモニウム(NH4+)亜硝酸(NO2)硝酸塩(NO3-)に変化させる いわゆる「ろ過バクテリア」をろ材へ定着させて海水を浄化することである。ただし、この亜硝酸塩含有量が一定範囲を越えると、長期的には魚体を虫食み、死に至らせる。硝酸塩も、亜硝酸よりは毒性は低いとのことだが、これも特に緑藻類に及ぼす影響が大きい。いずれにしても、これらの含有量を計測するなど、素人には無理であるので、前述の試薬を使用しての判定しかない。
このろ過バクテリアには、酸素を好む 好気性細菌と逆に酸素を嫌う 嫌気性細菌の2種類があり、ポンプ停止、停電等で、ろ過層に酸素が供給されない場合、後者が増殖し、亜硝酸増、硫化水素発生の原因となり、魚には危険な状態となる。つまり、酸素を充分に、ろ過層、水槽内に供給してやる必要性は大きい。
物理的ろ過は、ウール、スポンジ、フィルターマット等で水中を浮遊するゴミを取り除くことである。
化学的ろ過は、調整剤、ろ過殺菌添加剤等による化学反応を利用したり、オゾン+スキマーによる殺菌ろ過等を総称するものである。ただし、添加剤は、微妙に水質のバランスを崩したりする恐れがあるので、あくまで、緊急対応としての利用に留めて欲しい。

pH(ペーハー)の重要性

pH(ペーハー)は、中学校や高校の理科の時間に習った言葉であるが、これをおさらいすると、水素イオン(H+)と水酸イオン(OH-)の割合を数値で示したものである。例として、pH=7.0が中性で、数値が大きくなるほど、アルカリ性が強くなる。因みに、海水魚にとって、生存できるpH範囲は、7.88.3(弱アルカリ)と言われている。新鮮な海水には、硫酸マグネシウム等の塩類が多く含まれ、pH値を安定させている。(強い干渉作用)しかし、海水も徐々に老化し、pH値が8以下になると、魚は、異常に早い呼吸運動を行うようになるので、毎日、魚の呼吸リズムをチェックすることが肝要だ。pHが高目の方が、海水魚には理想的なのだが、その分、アンモニアやアンモニウムの毒性は反比例して増大する。更に、水温が上昇することで、更に、それらの含有率は増し、危険な状態になる恐れがある。したがって、水槽飼育の海水魚に対しては、前述の生存範囲内で、なるべく pHと水温を低く抑えることがベターだ。ただし、非常にろ過システムが強力な場合でも油断は禁物。 世の中には、このpHを理想に近い範囲内に収めるようなものがいくつかあり、その内のひとつに、pHロックという結晶ブロックがあり、これを水槽内へ入れておき、次第に、pHが、低下し、pH8近くになると、これが溶出して、海水のpHをキープするというもの。でも、これ、なかなか溶けず、pHが変動しても、13年たった現在、何個か水中に沈んだままで、他の使用者に聞くと、わざわざ、このブロックをハンマーで割って粉々にした上で、水槽へ投入するという人もいたとか。恐れ入りました。
ろ過方式の種類: (代表例)
・上部ろ過 最も一般的な方式だが、水量に合ったろ材容量・面積を確保する必要あり。他方式(底面ろ過)との複合が望ましい。この方式は、一般的には、ろ材が常時ウエットのものが多く、酸素供給に配慮したい。最近では、ドライ&ウエットも出回っているので、それを使用するのも良い。(高価だが)
・底面ろ過 最もろ過面積を有効に利用できる方式だが、定期的に底面に沈降した残餌等を取り除く毒抜きをして、目詰まりを予防する必要あり。また、底面ろ過には、水循環の方向によって、吹き上げと吸い込みの2種類が選べる。吹き上げの方が、残餌による目詰まりは しにくい。この方式も、ウエットタイプであるので、酸素供給には配慮が必要。
・密閉式外部ろ過 水槽外部でろ過できる <ろ材+フィルター内蔵>タイプで、非常にメンテナンス性は高い。しかし、配管が水槽外にあるため、万一の破損による漏水に注意が必要。筆者も何度か、失敗して水びたしになった。最近では、ドライ&ウエット方式のものも出始めた。 MASHの失敗例
ろ過槽内にスラッジ(ゴミ)がつまってしまい、ポンプアップできない状態となり、その先のディフューザー からエアーが出なくなり、酸欠状態でサカナが数匹死んだ。
・間欠ろ過方式: 以前より、「アクアウエーブ」というシステム等、いくつかの類似システムが存在する。これは、海水をろ材へ潮汐の干満と同じように供給し、ろ材に自然界と同じような酸素の吸着をさせる方式。いわゆるドライ&ウエットの一種。 筆者も、この方式に、更に、オーバーフロー+底面ろ過を組み合わせた2段水槽で、カクレクマノミの産卵にこぎつけることができた。筆者の”くまのみ”タンク写真解説
・オーバーフロー: 一般的には、水槽を上下2段として、上段水槽が飼育専用水槽で、下段水槽は、ろ過槽として使用する。まず、下段水槽から海水をポンプアップして、途中にフィルターを介して、上部水槽へ排出し、上部水槽の水がオーバーフローし、水面と同面の排水パイプより、下段水槽へ海水が落とされ、その水槽内のフィルターを通って、再度、ポンプアップで 上段水槽へ循環するしくみである。これの最大の利点は、1段水槽に比べて、豊富な水量とろ過能力が期待できることだが、それも、オーバーフロー用パイプ径、ポンプの能力、パイプ長等がうまくバランスしないと、上段水槽から水があふれる危険性があるので、定評のあるショップに相談する方が良い。 現在は、このオーバーフローに、ドライ&ウエット式のろ過や微粒子外部ろ過をセットしたものが中堅レベルの水槽スタイル。
・複合ろ過 前述のろ過方式を複合して、お互いの短所をカバーすること。ただし、あまり、複雑にならない程度の組合せが望ましい。
・密閉式内部ろ過 簡単に言うと、水中ポンプに、フィルター・スポンジ等が一体となったものを水槽内に沈めて、そこから吸水したり、フィルターを介して、吐出口から噴射したり、放出する方式。ただし、後述のバクテリアの着床が困難なため、単なる物理ろ過としての意味しか持たず、これは、他方式との複合利用が主。
・超微粒子外部ろ過: 最近、流行し始めたクリスタル・シリコン粒子をろ材として、ろ過接触面積を大幅に増大させたもの。元々、水族館等で使用されていたタイプのミニチュア版で、砂の代りに、この微粒子を使用したもの。ポンプによる循環でろ過する。

3

水槽のセットアップ

1) 設置場所 まずは、どこへ置くかを慎重に考えよう。一度、セッティングしてからの移動だと、いろいろと手間が掛かる。
特に、水槽+海水+設備の重量を充分に考慮した方が良い。90cm水槽で、満タン海水重量が約150kgなので、床面が脆弱な場所には決して置かない。とりあえずという考えはせず、必要に応じて設置台購入も検討しておこう。
また、電気コンセントから、あまり離れ過ぎていると、ケーブル長や這いまわしによっては、冬場のヒーター使用によるケーブル加熱等を引き起こす恐れがあるので、3m程度の範囲内に空きコンセント口(最低 2)があることが望ましい。
そして、当然、海水というものを扱う機会がその周辺で増えるわけなので、できれば、ショップのように、コンクリート床で排水口があるような場所が、便利だし、安全である。しかし、これは、住居事情や日当たり等、また、肝心の鑑賞に最適なロケーションを考えれば良いかと思う。少なくとも、テレビ、その他家電の上へは、絶対にどんな小型水槽も置かないこと。(常識ですが)
2) 照光コントロール 世間一般で言う「直射日光を浴びない」場所とは、実際は、普段、カーテンやブラインドで、その設置場所に直射日光が当たらないようにコントロールできる場所と考える。自然光の重要性は、様々な文献、書物で説明されているが、主に、緑藻類の発育を促し、窒素化合物を吸収させる効果を得たり、無脊椎動物(インバーティーブレイツ)の発育にも必要とされる。とにかく、夏場以外は、照明の電気代を節約できるという点からも大事なことである。
3) セットアップ ろ材、水槽、フィルター材を、丁寧に、水洗する。特に、ろ材のサンゴ砂は、米研ぎと同じような要領で手洗いすること。
ろ過方式によって、次の作業は異なるが、サンゴ砂を各フィルター指定の通りに セットすれば良い。この際、新品のサンゴ砂のみでは、水槽の立ち上がりが遅くなり、しかも、水質が長期維持しにくいので、できれば、ショップ、又は、気心の知れた知人等から タネ砂を分けてもらおう。(ショップでは有償)これにより、ろ過バクテリアの繁殖がスムーズになる。
人工海水の素を指定量の水道水に溶解させ、更に カルキ抜きを適量入れ、エアーレーションしながら、その海水自体が、透明且つ沈殿物が少ない状態になるまで攪拌すること。一度に、容器(ポリタンク等)の容量最大まで、作ることは可能だが、重量が、かなり重くなり、ポンプとホースを別途用意しない限り、バケツによる供給となるだろう。また、大量の海水にエアーが行き渡るまでには、かなり、時間が掛かるし、溶解しにくい。(40℃以上のお湯で混ぜるのは、避けた方が無難。無害という証拠なし。)人工海水の素の袋表示には、単に 50リットル用、100リットル用としか表示されていないが、一度に、100リットルの人工海水を作る場合は、滅多になく、小出しに作るのが一般的。尚、この表示水量は、濃度で考えねばならないので、「上記の100リットル用海水の素(約3.6kg)を水道水へ溶解させた後の容積が、100リットルにせよ。」であり、「100リットルの水道水へ海水の素を全部入れよ。」ではない。もし、後者のような誤解で海水を作ったとすると、これは、単に 海水の塩分濃度が低い、言い換えれば、薄い海水を作ったことになる。しかも、海水となって間もないものでは、更に 濃度は低めとなっている。ここで、比重計を用いながら、高濃度の海水を徐々に加えながら、その比重が範囲内になるように調節すること。 筆者は面倒臭がりだが、10リットルバケツで、7.5リットル/1回の人工海水を作り、料理用の泡立棒でかき混ぜ、一気にエアーも巻き込ませてから、1回ずつ、水槽へ投入している。繊細な魚がいる場合には、更にエアーレーションした状態で水槽へ投入する方が良い。むろん、その際、水槽とバケツ内の水温差が、大きくならないようにする必要あり。また、カルキ抜きには、液状中和剤(コントラ・コロライン写真解説等)を使用する。これは、万一、投与量が多くても魚への影響は少ないためである。
ここで、水槽へ人工海水を満水レベルの78分目程度まで入れ、その後、必要に応じて、飾りサンゴ、ロック等をレイアウトする。言うまでもなく、これらも、事前に水洗し、異物等を除去しておくこと。
海水を、少なくとも ポンプ揚程の指定する水面高まで入れる。その後、ポンプを稼動させ、水循環がスムーズに行われるかを自分の目と触感で、確実に確認すること。 MASHの失敗例
筆者も、ホース内を海水が流れているつもりが、実は、途中のタップで寸断され、流れておらず、フィルター・ポンプのみ、一生懸命に水を押し出そうとして、もう少しで、外部フィルターを破損する手前であったという笑えない失敗をした。
海水の循環チェック時、まだ、殺菌灯やオゾナイザー、照明機器はオフのままにしておく。そのまま、漏水・異音・加熱がないかどうか、念入りにホース、接続等をチェックのこと。異音の1原因として、外部フィルターやタテ型水中フィルターの場合、ポンプやホース途中のエアー残りによる異音発生が挙げられる。この場合、ポンプ吸水口の高さまで水面が達していない場合が多いので、海水補充後、再度、ポンプを廻す。更に、可能な限り、フィルターを寝かせ、エアーをポンプ外へ追い出す。 漏水を発見した場合、うろたえずに、その場所を特定する。必ず、その場所への水の断水を行い、シリコン・テープで巻き、シリコン・ボンドを塗布して、完全に乾燥するまで、そのままにしておくのがベター。ここで、あせって半乾きで、また水を流すと、漏水が再発する場合がある。
次に、電気コンセントに海水が掛からないかどうかを確認し、もし、その危険性がある場合は、水槽から離すか、もしくは、プラ容器などの比較的固いものでカバーしてやること。 筆者は、このコンセント自体は、屋外タイプを水槽のすぐ裏の壁に計3個所(合計9口)を確保した。これにより、防水は、ほぼ対応できた。それでも、別の原因で、漏電を、数回、経験しているが・・・
海水の循環OK確認後、附属機器の電源を入れ、異常の有無を確認する。

4

魚を選ぶ

初心者向きの魚? 飼育する人のレベルよりも、水槽が新人ということで、ある程度、水質変化に強いものを選ぶという意味では、スズメダイの仲間を選び、90cm水槽では、最初は、45匹ぐらい。これは、水質との関係だけでなく、後で、このスズメダイがかなりの悪戯者であることに気づき、あまりに多数を飼育している自分に腹立つこともあるので、魚の性格を自分なりによく観察するためにも、最初は少ない数で我慢しよう。 筆者は、ショップ購入魚でのスタートではなく、家内が、スキュバー・ダイビング仲間と浜名湖へ遊びに行った際に、捕獲した「ソラスズメ幼魚」「イザリウオ幼魚」「ハナミノカサゴ幼魚」「ナミチョウ幼魚」「ホンソメワケベラ」をもらい、自宅へ持ち帰ったため、以前、グッピー飼育用に買ってあった60cm水槽へ入れて、飼育し始めた。今から思えば、気楽に考えすぎていた自分を、「恐い物知らず」と笑ってしまう。
ショップで選ぶ時 確かに、飼育の難しい魚種も多いようだが、専門書に記されている通りとは言えず、個体差によって、同じ魚でも餌付きの良し悪しがある。まずは、ショップで、念入りに相談し、目の前で、餌を与えてみて、その食いつき具合を見たり、いつ頃、餌をもらったか、いつ そのショップに納入されたかなどを聞いてみよう。(相手が忙しい最中に質問を無視されても怒らぬこと。相手の手が空いた時に質問してみよう。)もし、問いに対してスムーズに答えられないようならば、そのショップの管理能力に問題があるかもしれないので、購入は、なるべく避けた方が良い。 筆者は、ショップの店員、店長の応対ぶりや話す内容を聞きながら、「この人は、商売べただけど、魚に詳しい。」「この人は、売ることだけ考え、言っていることは受け売りのみ。自分自身が飼育経験のないことを隠してしまう。」というように、観察してしまう。一度、不信に思った店には行かない。ひょっとして、少し 変わったかな?と思って、見に行くこともたまにあるが、今までに良くなった例はない。
魚の組合せ 一般的には、同じ科目で、尚且つ、単独行動するタイプの気の強い魚種同士、または、全く同じ魚種同性のペア(クマノミ等雌雄同体変移魚は別)を同じ水槽内へ入れない方が無難。双方の死闘が始まり、やがて、いずれも、ボロボロになり、一方が死ぬまで続く場合がある。同じ水槽内へは、群れで行動するスズメダイと中型・大型のヤッコ、これに、ハゼ、ギンポ等の底棲魚を入れるなど、闘争が起きないような魚種や行動範囲の異なるもの同士を入れるようにする。 青色のウズマキ、赤色のフレーム、黄色のヘラルドというように、色のバランスで魚を選びたい願望は、筆者だけではないと思うが、これって、一歩間違えば、相性が最悪となる恐れもある。やはり、性格、食性等を観察することが肝要。

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餌の種類と用途

餌の選択 餌には、生餌(活餌も含む)、人工餌の2種類があり、特にナイーブな魚種には、生餌を与えねばならない。生餌には、本当に生きたまま与えるようなメダカ、金魚、ブラインシュリンプ幼生、エビ、貝や魚肉のような加工生品などを指す。また、人工餌には、ステープル・フード、ドライ・フードがあり、フレーク、クリル、乾燥ブラインシュリンプ等がポピュラー。人工餌料 写真解説 数日間、餌付かないこともよくあるので、あせって、いろいろな餌を一度にやると、水質悪化になり、そのための換水で、尚、その魚はおびえてしまい、餌付かなくなる悪循環を繰り返す恐れが大きい。あせらず、様子を見よう。不安だったら、買ったショップで餌付くまで預かってもらうのも手だが、その途中で死んだ場合、ショップは免責なので、ご承知を。
生餌の短所は、これらの残りカスによる水質悪化である。人工餌の短所は、餌付けに時間が掛かったり、一切、餌付かない場合があるという点である。あくまで、その魚が、自然の海中で、何を主に食していたかを、よく勉強し、仮にポリプを食していたならば、アサリとワカメのミンチを飾りサンゴの骨格に塗布してやったりして、自然に近い状態での給餌を行う。 因みに、筆者が飼育していたエイブルズ・エンジェルは、当初、給餌しても、全く、水面へ現れず、身を隠したままで、「こりゃ、手間が掛かるかな」と思い、その後、2週間近くたっても、行動パターンは同じで、その割に、背肉の落ちや痩せはなく、色艶も良好だった。「おかしいな」と思って物陰で観察してみると、人目がある内は出てこず、誰もみていない間についばんでいたことが判った。

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メンテナンス

換水

できれば、最低 1/月 水槽の水量の1/31/2を新しい海水と交換したい。ただし、この対象となる水槽サイズは、90cm以上と考え、60cm水槽の場合、水量自体が少ないことから、2/月の換水(1/31/2)ができれば、ベター。また、この作業時、水槽内に魚を残したまま行う場合、新海水の水温が、水槽水温と12℃程度に収めること。 少なくとも、室内で作業される場合は、必ず、床へビニールシートやマットを敷いておくこと。結構、水はこぼれるものであり、特に、海水は、残すと非常に厄介である。

フィルター掃除

スポンジ、ウール等は、上記換水時に同時に掃除する。これは、水道水で洗浄すれば良い。

コケ取り

これは、随時だが、そのコケの色によっては、水質に問題が発生している可能性もある。特に、紫色、茶色の藻類発生は、水流の淀み、自然光不足、酸素不足による嫌気性バクテリアの増加等が考えられるので、水質チェックを実施すべきだ。

ろ材の掃除

これだけは、慎重にろ過バクテリアを死滅させぬように、換水前の海水で、やさしく手洗いし、軽くすすいでやるだけにする。バクテリアが脱落し易いので。

埃・しおだれ

漏電、ショート火災につながるので、軽く湿らせた雑巾で拭き取る。蛍光燈表面も、ランプをはずして、端子部は、乾いた布で拭く。

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水質管理のポイント

最重要要素なのだ 試薬により、確認を行う。特に、亜硝酸、硝酸塩、pH、比重、水温は、特に注意する。アンモニア、アンモニウム等の変化は、これらの注意をすれば、大よその予測が可能。肝心なのは、魚の状態を観察し、おかしいと思った場合に、別の水槽・バケツ等へ移動させ、その症状の変化の有無を見るなどして、対応することである。 見た目で判らない水質変化も多くあり、油断大敵。
人工海水の素は、いくつか売られているが、無脊椎飼育用が最も高級という話になっているが、これは疑問。結局、水温、ヨウ素等の補充の有無、pH値等の方が、重要であり、言い換えれば、この呼称の海水ならば、魚は天国だということではないと考えて欲しい。あくまで、海水の素に含まれる成分の種類の多さと純度の高さに由来するものなのである。

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魚の病気と治療

病気の主な代表例

海水魚の白点病クリプトカリオン病0.20.5mm径の白点が、魚の皮膚、鰓、ひれ等に発生し、病魚は、自らの体を角張った物や底にこすり付ける。この白点は、単細胞繊毛虫で、この被のうが白点で、24時間以内に被のうを突き破り、水中を浮遊、次の宿主を探す。 最も重要なポイントは、病魚と健康魚とを分離して病魚だけの治療が可能な水槽設備を保有し、且つ、即使用できるかということだ。つまり、普段は、魚を入れてなくて、水質管理・温度管理等をされている「検疫専用水槽」のことを指す。これがあれば、その魚種に合わせた治療が行える。しかし、入門者にとっては、なかなか、そのようなことを満たすことができる人は少ないと考える。その場合、同居する魚種に注意しながらの治療をするしかない。(むろん、病魚を思い切って処分してしまう方は別であるが・・・)

さて、治療法は、水温を、徐々に上げて、同日中に、30℃までヒートアップする。これにより、繊毛虫を早急に魚体から離脱させ、殺菌灯を通して、ある程度、死滅させる。更に、硫酸銅(次項へ)水溶液を0.51ppmで水槽へゆっくり、魚に直接かけないように入れる。これを、魚体から白点が消えるまで、最長、1週間繰り返す。(12時間毎)完治後、換水(約50%)実施し、その後、なるべく短いサイクルで換水し、残留硫酸銅を低減させる。

ウーディニウム病 これは、黄色の点がコショウをまぶしたように魚体に発生する病気。前述の白点病との違いは、点の色や大きさ。こちらの方が粒が小さい。この病原は、双鞭毛虫類の一種。 治療法は、白点病と同じ。
リンフォシスティス病 これは、白点病よりも大きな結節が魚体、ひれに付着発生するもの。いわゆるウイルス感染による潰瘍。

治療法として、ひれの患部は、ハサミで切除し、そこへエルバージュ溶液、または ヨードチンキを塗布して、清潔な海水へ戻す。後は、海水比重を1.025から1.015へ下げる。これで約1週間様子を見る。その後、完治したら、換水&比重調整。

昔、うちのウズマキがこれに罹り、数回に亘って淡水浴と患部の結節を指で軽くむしり取って、そこへヨードチンキをハケ塗りした結果、完治した。(ただし、ヨードチンキがエラや目に付かないように厳重注意!)

便秘症 病気というわけではないが、環境変化によるもので、急に餌を食べなくなり、魚体が膨らんでいるのが確認できる。 まず、魚の体調に合わせて、10分〜15分の間、淡水浴(カルキ抜きして)させる。これによる浸透圧ショックで排便を促す。

硫酸銅について

無水硫酸銅(CuSO4)と硫酸銅(CuSO45H20):青色結晶の2種類が、薬剤師のいる薬局で、販売されており、入手は、用紙に住所・氏名を記入すればOK。尚、上記化学式の示す通り、通常の硫酸銅は、無水硫酸銅の1/4の濃度なので、希釈率は逆に4倍せねばならない。使用量は、海水魚の一般的な使用で、1ppm(百万分の一の意味)を投与するのが原則。言い換えれば、1gの無水硫酸銅(4gの硫酸銅)を1000ccの水に溶かし、千分の一溶液を作る。この溶液を仮に、60cm水槽 50リットル(50,000cc)へ投入する量は、無水硫酸銅で、50cc, 硫酸銅で、200ccで、24時間毎に投与し、1-2週間で表面上完治したかどうかをチェック。ただし、ヤッコ類は、比較的、硫酸銅に弱いので、この投与量の半分を更に12時間毎に分けて与える。

最近、ショップでは、医薬部外品として、実験用銅イオンの販売を行っているので、これならば、許可なしで公然と購入可能。ただし、同じ銅と言っても、その効果のほどは、筆者は試していないので、お答えできない。

昔、フレンチ・エンゼル、ウズマキ、フウライチョウが白点に罹ったので、試しに、上記の銅イオンを試してみたが、硫酸銅と同等の効果があると感じた。でも、高価。

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海水魚飼育を長く楽しむには

まとめ 筆者の個人的見解は、「自分なりに苦労してみること」だと思う。でも、言い換えれば、別に「何でも、独学・独力で解決する」という意味ではない。ベテランやショップのアドバイス通りにやったつもりでも、期待した結果に結びつかなかった時、「何が原因だったのだろう?」という疑問に向かって、自分ができる範囲で情報・知識を蓄積したり、試行錯誤することによって、いつの間にか、自分のポリシーができていくということである。 最近は、Web上には、同好会等の情報サークルが多く誕生しているようで、筆者も、チャンスがあれば、オフ会にも参加してみたいほどだ。ただ、多くが、首都圏、都市部やショップ事情に恵まれた一部地域を除けば、地方での同胞通信は少ないようだ。そんな場合は、自分が結成していけば良いかもしれないが・・・
面倒がる性格の筆者が、毎週、水槽メンテをしているなんて、当初は考えもしなかった。これは、やはり、「魚たちも生きていて、飼い主が、その命の綱を握っている。」という使命感と餌をついばむ魚たちの姿が筆者の支えになっているからだと思う。 筆者も失敗を繰り返しているが未だにやめられない。
結論:愛情を込めて飼育することが、長く楽しく付き合うための必要条件だと思います。