算数・数学授業プラン「折り鶴」

はじめに

この授業プランは,私の太極拳の同朋である横山保重さんとお酒を飲んでいるときに聞いたお話から生まれました。横山さんは,元高校の数学の先生でした。現在は退職なさって太極拳に熱中しているステキな方です。教師としては私の先輩,太極拳の世界では同朋として,親しくお付き合いいただいています。とっても楽しい内容ですので,小学校低学年でも楽しく学習できるのでは,と思っています。

右は,いろいろな形の折り鶴。

【準備】
・厚手の紙(広告紙など)で折った鶴4種類
・折り紙,コピー用紙(B版またはA版)それぞれ人数分に余裕を持たせて
・教師がいろいろな紙で折り鶴を折ることができるようになっておくこと(折り方は,こちら!)

【実施時数】
約45分

【レディネス】

折り鶴を折ることができると,楽しみが倍加します。事前に何人くらい折れるのかを調べておくといいかもしれません。また,何かの機会にみんなで普通の折り鶴を折っておくなどもいいと思います。

【展開】

(1)
広告紙で折った折り鶴を提示します。まず,写真Aのもの。子供たちはすぐに「鶴だ!」と反応することでしょう。
次に,B,C,そしてDとひとつずつ提示します。
見慣れたものと少し違いますから,子供たちは「形が変だ」と言うことでしょう。

そこで,
「そう,最初のはみんなよく見るね。折ることができる人もいるでしょう。では,2,3,4番目はどうしてこんな形なのか分かりますか?」
と問いかけます。

子供たちはいろいろ言うでしょう。折り方?紙の大きさ?紙の形?

早く開いてみたくなります。
開く前に予想を出し合ってみましょう。

(2)
いつも見慣れているAを開きました。紙は正方形で,折り方もいつも通り。では,Bを開きましょう。ドキドキ…。あっ,何と長方形の紙に戻りました!

(3)
教室は,大興奮になるでしょう。思いがけないからです。続いて,Cにいきます。2回くらい開いたところで,もう一度予想を聞くのも楽しいでしょう。ゆっくりとじらしながら開きます。…あっ,何とひし形の紙だったのです!

(4)
次はDです。もう,子供たちからはいろいろと予想が飛び出すでしょう。もうすっかり「紙の形」に着目しているはずです。開きましょう。…おーっ,これはたこ形になりました。

(5)
折り鶴は,いろいろな形の紙で折ることができるのですね。折ることができる子を中心にグループを作らせて,折り紙,コピー用紙それぞれで作らせるのもよいでしょう。何度もやってみては,驚くことでしょう。
(なお,このページの最初の画像のEもたこ形。Fは,開くと円になります。)

この授業プランは小学校低学年でも,ここまでなら十分に楽しめます。高学年や中学生以上なら,「√(ルート)への招待」と関連づけるとさらに深まると思います。

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