逆子とは...
赤ちゃんは通常お母さんの子宮の中で頭を下にした状態(頭位)にあります。逆に、頭を上に足やお尻を下にした
状態(骨盤位)を逆子と言います。
逆子での分娩は全分娩の3〜5%と言われています。逆子に伴う主な問題点として、破水しやすい、早産になり
やすい、分娩に時間がかかり、赤ちゃんが仮死状態で生まれてきたり、鎖骨骨折を起こすなど、正常な分娩に比
べてリスクの高いお産になります。
一般的な逆子の矯正法として、母親が胸膝位(きょうしつい)という体位を取る逆子体操や、直接おなかの上から
手で胎児をまわす外回転術があります。前者は有効性が疑問視されているし、かなり大変です。後者は胎盤剥離
などの危険を伴うため安全性に問題があるため、お医者さんによってはやらないことも多いようです。
妊娠中期までは逆子であっても特に問題ありません(お医者さんも問題視しません)。この時期の赤ちゃんはまだ
小さいのでお腹の中で上を向いたり下を向いたりしています。
妊娠後期(28週以降)から頭が重くなり、次第に頭を下にした状態(頭位)になってきます。この時期に逆子と診
断されると逆子治療が適応となります。
この時期に逆子と診断されるのは30%〜40%です。また、実際何もしなくても満期(37週以降)になるとその割
合は3〜5%になります。
なぜ逆子になってしまうのか?
残念ですが、現在のところはっきりとした原因は分かっていません。頭位になりにくい原因として考えられているものは、
1、子宮の形(奇形)
2、前置胎盤(胎盤が通常より子宮口に近いところにある)
3、骨盤が狭い
4、臍の緒が短い
5、羊水過多
6、母体の冷え
7、母体の浅い呼吸
以上が挙げられますが、1〜5については産科医とよく相談されるべきでしょう。また、これらの症状があるからと
言って必ずしも逆子になるとは限りません。
鍼灸による逆子の治療について
逆子の治療としてよく使われるのが「至陰」「三陰交」のお灸があります。
「至陰」足の小指の爪の根元から少し外側に外れたところ。
「三陰交」足の内くるぶしから指4本分上に行ったところの骨の際。
当院では妊婦さんのその時の状態に合わせて鍼灸治療を行います。それによって身体がリラックスしてお腹の
中の赤ちゃんが動きやすくなります。
治療を始めるタイミングとしては、28週以降で逆子と診断されたら出来るだけ早く治療を開始するのが理想的
です。28週で90%、34週でも40%と言われてます。36週過ぎても回ることもありますが、早い方が回転する
確率は高くなります。
安産のための鍼灸治療... 元気な赤ちゃんを授かるために
5か月を過ぎ安定期に入った頃から始めます。子宮内の環境を整え、妊娠中の足のむくみ、だるさ、つわりをはじめ
とする様々な症状を軽減させます。陣痛が軽くなる。母体の免疫力が上がることで元気な赤ちゃんが生まれる。産後
の肥立ちをよくする等の効果があります。もちろん逆子の予防にもなります。
母体と胎児は胎盤を通じて繋がっています。母体の免疫力が高まるということは、胎盤を通じて胎児にもそれが伝わ
ります。
妊娠中はできるだけ薬を使いたくないとお考えのお母さんが多くいると思います。鍼灸治療をすることで免疫力が高
まり風邪を引きにくくなり、また消化器系や呼吸器系の疾患の予防にもなります。
安産の灸...
安産の灸として有名なツボと言えば「三陰交」があります。ここのお灸は鍼灸治療と併せて、ご自宅での養生法とし
ても使います。もちろん、ツボの正確な位置、施灸方法はしっかり指導させて頂きます。
「三陰交」の位置は上記の逆子治療のところを参照してください。
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横浜市港北区 グリーンライン高田 鍼灸院 小児鍼 逆子/安産