「うずのしゅげ通信」

 2018年2月号
【近つ飛鳥博物館、河南町、太子町百景】
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2018.2.1
Yahooに感謝

Yahooに感謝
Yahooのカテゴリ一覧が2018年3月29日で廃止されるようです。
本当に残念です。「賢治先生がやってきた」のホームページは2000年に開設したのですが、その年の3月にはYahooのカテゴリー一覧に登録されました。今の状況からは想像できない早さです。 そして、調べてみると2003年3月号の記事に「いつのまにか1万アクセス」が掲載されていますから、 着実にアクセス数を増やしてきたように思います。そんなふうにアクセス数を増やせたのは このYahooカテゴリ一覧に載せてもらったおかげだと思います。
「賢治先生がやってきた」は、 学校演劇、それも最初は養護学校の脚本から出発したので、実に地味な地味なサイトだったので、 自力だけではとてもそれだけのアクセス数を稼ぐことはできなかったと思います。 サイトの申請をして掲載の連絡を受けたときは、ほんとうに嬉しかったことを覚えています。 地味な学校演劇の脚本サイトを見て、採録を決めていただいた当時のYahooのスタッフの方々 には感謝しております。

それ以来十七年以上にもわたって掲載を続けていただきました。おかげで7万アクセスを越えました。
内容も、養護学校の脚本から、小学校、中学校、高等学校と書き加え、一応学校演劇を網羅するものと なりました。また、掲載されている脚本はたくさんの学校で上演されました。
これもまた、Yahooのおかげだと考えています。
Yahooのカテゴリ一覧が廃止されて、さてどれだけの方に読んでいただけるかわかりませんが、 検索だけでもヒットしていただけるようこれからも努力してゆきたいと思います。
最後になりましたが、Yahooの関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。 ほんとうにありがとうございました。

追伸
「うずのしゅげ通信」の最初の頃の内容を見直していて、結構おもしろい記事もあります。
自作自演出で上演した劇の練習風景、感想なども載っています。脚本ができた経緯もあります。
もし興味がおありの方は、上のバックナンバー、あるいはこのページの下のバックナンバーをクリックしてみてください。


2018.2.1
フェイスブック

〈1月14日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

読初や客座蒲団に貘詩集

霜晴や「大和」に死して墓碑尖る

鉄条網のむかふが似合ふ水仙花

抽斗の独楽星座盤色鉛筆

枯芒呆けて風の道忘る

山之口貘はもっとも好きな詩人の一人です。
二句目、村の墓地に戦艦大和で亡くなった海軍兵士の墓があります。一つだけ高い四角柱で先が尖っているのです。周りの墓と様子が違うので調べてみると、この形は明治七年の陸軍省の通達によるもののようです。
ということで、今日は山之口貘の「座蒲団」という詩です。

座蒲団  山之口貘

土の上には床がある
床の上には畳がある
畳の上にあるのが座蒲団でその上にあるのが楽といふ
楽の上にはなんにもないのであらうか
どうぞおしきなさいとすゝめられて
楽に坐つたさびしさよ
土の世界をはるかにみおろしてゐるやうに
住み馴れぬ世界がさびしいよ」


〈1月23日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

葱太し古希よりの生(しょう)いかに生く

 (病院でCT検査)
肝胆の隈を照らされ寒の水

 (村の墓地に戦艦大和の乗員の墓)
霜晴や「大和」に死して墓尖る

骨正月亡き子の夢記書き加ふ

 (二上山の冬霞)
相聞にまがふ哀しみ冬霞

今年の3月で古希を迎えますが、さてそこからどう生きてゆくか。それは私自身の決意の問題というよりも、むしろ体調の問題であるように思います。
三句、四句は以前に投稿したものの詠みかえの句です。
ということで、今日は葱の句。

夢の世に葱を作りて寂しさよ  永田耕衣

一応の意味はわかりますが、葱を作るのは寂しいですかね。葱を作るのも句を詠むのも大差ないように思うのですが。」


2018.2.1
俳句

〈11月のフェイスブックに投稿した拙句です。〉


「君たちは・・・」を漫画で読むか古希の春
     (漫画版「君たちはどう生きるか」)

 (氏神様に初詣)
榾舐める火のはためくや初詣

大阪駅にビッグイシューの御慶かな

 (正月のラジオ)
棒読みの名乗りめでたき初狂言

  (養護学校の卒業生に)
慮れば辞め得ぬ賀状教へ子に

去年今年銀河の風の吹き下ろし

鏡餅布袋の軸の重しかな

御降りや一つ覚えの賢治の詩

 (孫は翁面が怖いようで)
初笑ひ嬰(やや)の気になる翁面

地袋に提灯古ぶ狐火や

子規の一世の春夏秋冬梅一輪

独楽傾ぎ猫は相手にせぬつもり

水仙や蓮如名号煤けをり

水仙月の時刻表見て越の妻

越の妻水仙月の空を云ふ

成人の日の屈折のままに古希

古(いにしへ)も七種粥を噴きこぼし

ボーイソプラノ孫に添ひ寝の除夜の妻

読初や客座蒲団に貘詩集

霜晴や「大和」に死して墓碑尖る

鉄条網のむかふが似合ふ水仙花

抽斗の独楽星座盤色鉛筆

枯芒呆けて風の道忘る

 (阪神淡路大震災の日に)
水仙の土堤切る淡路断層や

つぶやける鉱石ラヂオ雪催ひ

裸木の紫に妻肯はず

女正月息子の夢記書き加ふ

焦げ蜜柑末法の世のとんどかな

 (賢治の両親を思い)
風花や昇天を子に迎へらる

水仙の土堤ぶち切り淡路島断層

初旅や阿倍野で買ひしビッグイシュー

初笑ひ嬰(やや)の気になる翁面

寒晴や漣 沼の半ばまで

賀状戻りし教へ子からの寒見舞

葱太し古希よりの生(しょう)いかに生く

 (病院でCT検査)
肝胆の隈を照らされ寒の水

 (村の墓地に戦艦大和の乗員の墓)
霜晴や「大和」に死して墓尖る

骨正月亡き子の夢記書き加ふ

 (二上山の冬霞)
相聞にまがふ哀しみ冬霞

薄氷やうつしみの刃をこぼしつつ

散弾のテロル地を撃つ夕霰

へそ曲がりはどこにでもゐる霜柱

兵たりし父に枯野の匍匐前進

葱折るる阿修羅の細き腕(かひな)かな



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