「うずのしゅげ通信」

 2019年10月号
【近つ飛鳥博物館、河南町、太子町百景】
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2019.10.1
50上演達成

「賢治先生がやってきた」のホームページに公開している脚本の上演が、ついに通算50回に達しました。 (もちろん脚本使用の申し入れをされた学校の上演数です。)
最近は、毎年5校くらいから上演の申込みがあるのですが、 それが重なってのありがたい達成だと思っています。
昨年から今年にかけての申込みで目立つのは、はじめての上演が多くあることです。
短い劇『どんぐりいじめと山猫』
『星にならなかったよだかと賢治先生』
プチ狂言『ほうき縛り』
『教室の壁は回し蹴りで』
『竈猫にも被爆手帳を-原爆をあびた猫-』
(予定)
などが初上演されました。
上演後、丁寧に生徒や観客の反応についてメールいただく場合もあり、嬉しい限りです。
今後とも、より完成度を高めるために、いただいたご意見を参考に改定してゆきたいと思います。
また、まだ上演されていない脚本もかなりあります。機会がありましたら、 検討していただけたら幸いです。


2019.10.1
フェイスブック

〈2019年9月9日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

ひとつ跳べれば向かう岸にも鰯雲

生存率の未だ渦中にて敬老日

空也上人口称(くしょう)念仏葛の花

空蝉や何でも入る句の器

一句目、この歳になると自分の跳躍力に自信がなくて、川の飛び石など、跳べるかどうか戸惑うことがあります。
三句目、風土記の丘では葛の花が咲き始めています。連なって花を立てている様子は、口から六体の仏を見せる空也上人の仏像を思わせます。
四句目、空蝉は夏の季語ですが詠んでみました。
増殖する俳句歳時記で、星野早苗さんの、つぎの句を知りました。

秋の箱何でも入るが出てこない  星野早苗

何でも入る箱、さて何だろうと考えてみると、俳句という器もそんなものではないか、という気がします。私は、俳句で人生の何でも詠むことができる、(しかし、何も生み出さない。)そう考えています。自分が詠めるということではありません。誰かが詠んでいるだろうということです。
正木ゆう子さんに、こんな句があります。

それは少し無理空蝉に入るのは  正木ゆう子

もっともなことです。しかし、そうだろうか、という気もします。視点をすこしずらして、空蝉という季語を俳句の器と考えれば、入らないものなどないはずです。もちろん、自分もまた入ることができるはず。少し無理ではなく、自分を入れ込んだ句がいっぱいあります。ということで、この句ができあがりました。」


〈2019年9月20日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

十三年前の2006年の9月に大切な人をブラジルで亡くしました。事故でした。
9月21日が忌日なので、仮に編んでみた私家版の句集『ブラジルの月』より引用させていただきます。

  (ブラジルにて)
月白の汀(みぎわ)に花束うち返し

弟も従(つ)きて魂呼ぶ月二つ

月明に遺品の指輪のイニシアル

妻の声電話に遠し十字星

  (サンパウロにて)
色鳥の墓苑に遺灰撒かれけり

ラテン風骨箱の鳴る昼の月

天の川の果てで封する遺灰証明

地の日矢が機上にまぶし名残月

  (帰路、ニューヨークにて)
遺灰バッグに遠き摩天楼眉の月

  (帰国)
一泊五日さかしまに着く月の帰路

   今年の句です。

敗荷やポルトガル語の遺灰証明

掌に取り分くる遺灰金木犀の花

菊いとふ心も和み十三回忌

金木犀の花芽忌日に未だ青し

子規晩年は老年なりや花梨の実

(なお私俳句『ブラジルの月』はインターネットで検索すれば読むことができます。)」


2019.10.1
俳句


〈2019年9月のフェイスブックに投稿した拙句です。〉

虫の夜身ほとり身ぬち消ゆるまで

悼みつつ青毬踏めば白き栗

鰯雲に眩み石庭踏み崩す

大道具教室を出ず夜食出づ

ひとつ跳べれば向かう岸にも鰯雲

生存率の未だ渦中にて敬老日

空也上人口称(くしょう)念仏葛の花

空蝉や何でも入る句の器

つくづくと要なき身にも良夜かな

息を止めてと声の降りくるけふの月

立待月蚊は後ろ手を好むらし

鰯雲裏照る月の速さかな

目が慣れて遺影の前に真夜の桃

雲形定規知らぬ妻なり蓼の花

敗荷やポルトガル語の遺灰証明

掌に取り分くる遺灰金木犀の花

菊いとふ心も和み十三回忌

金木犀の花芽忌日に未だ青し

子規晩年は老年なりや花梨の実

ウィスパーボイスの皮膚科の庭に紫苑かな

  (宮沢賢治の「下ノ畑」)
下根子桜の下ノ畑や彼岸花

ともに昏るるや千手観音曼珠沙華

半減期の渦中金木犀散れり

星座盤回せば木犀匂ひけり


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