「うずのしゅげ通信」

 2020年1月号
【近つ飛鳥博物館、河南町、太子町百景】
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2020.1.1
年賀

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

  (近つ飛鳥風土記の丘の千鳥紅梅)
近つ飛鳥に年あらたまる梅二輪

  (河内から大和に初詣)
二上山(ふたかみ)の女男(めを)入れかはる初詣

八ミリフィルムを繋ぐ手ぎわや去年今年


2020.1.1
フェイスブック

〈2019年12月19日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

  (得生寺丈六阿弥陀仏)
喉仏ひかりたまふや石蕗の花

葉牡丹のかしぎて雨水あふれしめ

十二月八日文語はホ句のみに

折り直しきかぬ折り紙冬薔薇

左手のピアノ曲集冬至風呂

永観堂にほどとほからず梟

年末ということもあり、散歩を兼ねて、得生寺に今年最後のお参りをしてきました。石蕗の花が咲いていました。
三句目、先日の句会の席題。
四句目、芸大のバラ園の薔薇。
五句目、昨年同様、今年も柚子をいただきました。大きな柚子です。その上、今年はレモンまでも。 柚子風呂にでも入りますか。
ということで、今日は石蕗の花の句。

一隅を一切とせり石蕗の花  和田悟郎

中村哲さんがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。中村さんは、 この「一隅を照らす」という言葉がお好きでした。そして、言葉通りの生きかたを通されました。」


〈2019年12月24日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

棒操りの人形束ね聖夜果つ

贈られし悲しみ告げずクリスマス

  (大石悦子さんに「第九歌ふむかし音楽喫茶あり」の句)
歌はねば湯ざめのごとき第九かな

  (松尾あつゆき)
重しの句たとへばあつゆき冬至風呂

先日、NHKスペシャルで再放送された「ボクの自学ノート〜7年間の小さな大冒険〜」を観ました。
妻に勧められたからです。北九州市在住の梅田明日佳くんが主人公です。彼が七年間書き続けた「自学ノート」と、 それをめぐっての人間関係が描かれています。最初は小学校の宿題としてはじめた自学ノート、 新聞記事を中心にしたそのノートがやがて不器用とも言える彼の成長を支えるとともに、 それを読んだ周りの大人とのコミュニケーションツールとなってゆきます。彼は一見シャイなのですが、 自学ノートで興味を持った内容に関しては周りの大人に積極的に働きかけるのです。 それが彼の世界に広がりをもたらしてゆきます。何ともふしぎな成長物語です。
私が教師として経験したどの子供の成長とも微妙にちがっていて、面食らってしまいました。
惹きつけられました。機会がありましたら、ぜひご覧ください。
いろいろと考えさせられるすばらしいドキュメンタリーでした。」


2020.1.1
俳句


〈2019年12月のフェイスブックに投稿した拙句です。〉

狐火に往還ちがふ寒さかな

一回しして違ふ景色か梟は

  (天保十二年十月十一日、渡辺崋山自刃)
永訣かくのごとくに候日短

冬の月石窯のピザ切り分くる

義士の日や無声映画の濡れぬ雨

繊細は老いのご馳走冬木立

不埒の句矯めつ眇めつ河豚雑炊

夜の火事消防車の灯紅ともちがふ

遡上する川面の茜冬夕焼

心電図のペン寛やかに山眠る

マラソンコース未だ決まらず開戦日

ふくろふに二度見をさるる紅テント

手術前に臍浄められけふ柚子湯

卒業生の牛舎の臭ひ暮の団交

堂暗く邪鬼の嚔のごとき声

点描に女陰仄仄と冬銀河

絵筆払ふしづく落葉に色散らす

近つ飛鳥の鐘百八つの二つ吾子

賢治劇わからぬもよしクリスマス

子の噛みし鉛筆の痕七五三

三代の厨のにほひ煮こごりに

耳塚にほどとほからず梟

神の賽ふられ綿虫消えにけり

  (得生寺丈六阿弥陀仏)
喉仏ひかりたまふや石蕗の花

葉牡丹のかしぎて雨水あふれしめ

十二月八日文語はホ句のみに

折り直しきかぬ折り紙冬薔薇

左手のピアノ曲集冬至風呂

永観堂にほどとほからず梟

棒操りの人形束ね聖夜果つ

贈られし悲しみ告げずクリスマス

  (大石悦子さんに「第九歌ふむかし音楽喫茶あり」の句)
歌はねば湯ざめのごとき第九かな

  (松尾あつゆき)
重しの句たとへばあつゆき冬至風呂


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