「うずのしゅげ通信」

 2020年6月号
【近つ飛鳥博物館、河南町、太子町百景】
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2020.6.1
学校が変わる!

〈2020年5月24日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

ときめきのマイムマイムよさくらんぼ

尼僧も買ふや門前のいちご大福

尻尾切り蜥蜴断腸の思ひかな

サイレントなら悲劇も喜劇蟻地獄

  (一昨年、伐った柿古木に)
柿の花見納めて酒振りかくる

マイムマイムと言っただけで分かってもらえるのでしょうか。むかし学校でフォークダンスを踊ったとき、定番の曲でした。 いまでもそうならあえて説明する必要はないのですが。でも今回の新型コロナウィルス感染症で、 そういったフォークダンスの授業もできなくなってしまいました。手をつないで踊るなどとんでもないと言われそうです。 コロナの影響で教育の伝統が変えられてゆくということでしょうか。
五句目、一昨年、柿の古木を二本伐ってもらいました。ともに私よりもはるかに歳上の百年をゆうに超えていました。 一本は渋柿、もう一本は渋と甘が半々くらいの木でした。おそらく渋柿に甘柿を接ぎ木していて、 年齢とともに渋柿が優勢になってきたように思います。」



2020.6.1
フェイスブック

〈2020年5月22日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

蝶の道みかんの花の花しるべ

万緑に眠れり海に泣きし子が

風立ちて雨音にほふ夏来る

翡翠やひかりごけでも読んでやろ

夏鶯いつもそこらで引き返す

  (十七年前)
緑陰のほのかに父の北枕

十薬は母の花とぞ思ひける

昨日病院にゆきましたが、けっこう混んでいました。さまざまに気配りされていて、医療従事者の大変さがよくわかります。 ありがたいことです。
若い頃読んだ「チョウはなぜ飛ぶか」(日高敏隆)のことはいまだによく覚えています。その中の一章に蝶の道の話がありました。 私の家の裏にみかんや金柑の木があり、アゲハチョウがよく飛んでいるのを見かけていたからです。 家を囲んで蝶の道が通っているらしいと気づかされて、庭を見る目が変わりました。アゲハチョウの幼虫や蛹も目につくようになりました。
四句目、以前につぎのような句を詠んだことがあります。

青葉木菟ブリキの太鼓買うてやろ

そのときは不評でしたが、ギュンター・グラスの小説「ブリキの太鼓」を踏まえた句でした。今回はその不評の二番煎じ(?)。
六句、七句は、ひさしぶりに父と母のことを思い出して。」


2020.6.1
俳句


〈2020年5月のフェイスブックに投稿した拙句です。〉

一朝に鶯老いる立夏かな

はつ夏の天皇も袖まくりして

しゃぼん玉にハグしてキャッチするつもり

芍薬や水に寝かせば屈折ス

  (1986年のゴールデンウィーク、奈良公園に遊ぶ)
チェルノブイリの日や飛火野の松花粉

マスクして句柄も荒るる薄暑かな

濡れ土に蟇(ひき)もぐりくる夕薄暑

仏家では快楽(けらく)と言へり葱坊主

芍薬の残像崩ゆるしやくやく

句座のぼうたん俳句十(と)まりにうつつ得て

きんいろの毛虫は神の弥縫とも

緑陰のおよその深さ顎マスク

蛇苺ほどなカメラの監視の目

卒業生がゐてぶあいそな菖蒲園

麦こがし一世を数珠(ずず)で通しけり

芸大の噴水誰か描き留めよ

夏薊棘の深さを君知るや

蝶の道みかんの花の花しるべ

万緑に眠れり海に泣きし子が

風立ちて雨音にほふ夏来る

翡翠やひかりごけでも読んでやろ

夏鶯いつもそこらで引き返す

  (十七年前)
緑陰のほのかに父の北枕

十薬は母の花とぞ思ひける

ときめきのマイムマイムよさくらんぼ 尼僧も買ふや門前のいちご大福

尻尾切り蜥蜴断腸の思ひかな

サイレントなら悲劇も喜劇蟻地獄

  (一昨年、伐った柿古木に)
柿の花見納めて酒振りかくる



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