「うずのしゅげ通信」

 2021年12月号
【近つ飛鳥博物館にて】
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2021.12.1
木菟

〈2021年11月24日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

  (引越)
毀ちし古家(ふるや)に炬燵のまどゐみんなゐる

  (イオンのクリスマスツリー、二句)
老人が見下ろす聖樹見上ぐる子

聖樹のほとり車椅子連れ憩ひをり

  (数年前、風土記の丘のフリマに梟と木菟、二句)
雌雄不明もふくろふつがふ紅テント

子みみづくブリキの太鼓買うてやろ

  (水原秋桜子の句「蓮枯れて大いなる鯉どに入りぬ」)
秋桜子の「ど」を見つけたる神無月

クリスマスが近づいてきて、近くのイオンにもクリスマスツリーが飾られました。 エントランスホールの三階からはツリーを上から見おろすことができます。
四句、五句、場面は数年前の近つ飛鳥風土記の丘のフリーマーケット。雑貨の古物を売る紅テントの店が出ていて、 そこに梟と木菟が客寄せのために飼われていました。梟は二羽、番いのようですが、 紅テントの主人も雌雄はわからないと言います。テントの外には子みみづくが紐につながれてちょこんと立っています。
子みみづくの句は、一昨年に投句した句を一部手直ししたものです。『ブリキの太鼓』は、 ギュンター・グラスの小説。映画にもなりました。
六句目、「ど」とは竹を編んだ魚をとる道具のようです。さる民家の傍らに立てられていました。」








2021.12.1
フェイスブック

〈2021年11月12日にフェイスブックに投稿したものです。〉

「今日の拙句です。

古き友の訃の一葉に今朝の冬

  (瀬戸内寂聴さんが亡くなられました)
柊の咲くや百寿(ももじゅ)を待たずして

柿落葉渋百年の火力はや

  (診察を待つ病院の窓から)
しぐれ過ぎてたまりの水を離れぬ子

ほとりして妻に柊匂ふらし

前に住んでいた家の庭に古い柿の木が二本ありました。二本とも優に百年を超える木で、 一本は渋、もう一本は渋8、甘2くらいの割合で実をつける柿でした。渋柿の方が太く樹齢も上だったように思います。
毎年、たくさんの柿を生らせるとともに(食べるのはほんの一部)、大量の落葉を降らせました。 柿の落葉は大きいこともあって、焚き火をすると段違いに燃える力がありました。子どもが小さかったころは、 落葉を焚いて焼き芋を焼いたりしたこともあります。」


2021.12.1
俳句


〈2021年11月のフェイスブックに投稿した拙句です。〉

黄落や人と云ふもの二度死すと

故人ゆゑゆかりのままに石蕗の花

  (十一月に金木犀の花)
隠れ木犀香に咲き出でて花七日

  (以前の家の大きな金木犀、二句)
金木犀に掃き残したる花の暈(くま)

日は天心に金木犀の影あかく

原戸籍(はらこせき)に岳父の明治秋の雲

  (現役の頃、般若寺にほど近い牧場で)
実習ノートに牛糞のシミ秋桜

檻罠を隠せし窪地烏瓜

古き友の訃の一葉に今朝の冬

  (瀬戸内寂聴さんが亡くなられました)
柊の咲くや百寿(ももじゅ)を待たずして

柿落葉渋百年の火力はや

  (診察を待つ病院の窓から)
しぐれ過ぎてたまりの水を離れぬ子

ほとりして妻に柊匂ふらし

  (オシメ替え)
嬰(やや)はひとごと花梨のごとき尻拭くも

  (テーブルの置物)
コロナ凪きつね奏づるレストラン

ひーよと鳴けりひーは悲と思(も)ふ霜の月

冬茜ふるさとの川遡りくる

朝礼台に帽振る背丈皇帝ダリア

月の蝕桂落葉の匂ひけり

  (引越)
毀ちし古家(ふるや)に炬燵のまどゐみんなゐる

  (イオンのクリスマスツリー、二句)
老人が見下ろす聖樹見上ぐる子

聖樹のほとり車椅子連れ憩ひをり

  (数年前、風土記の丘のフリマに梟と木菟、二句)
雌雄不明もふくろふつがふ紅テント

子みみづくブリキの太鼓買うてやろ

  (水原秋桜子の句「蓮枯れて大いなる鯉どに入りぬ」)
秋桜子の「ど」を見つけたる神無月

  (昔のケーキ、それでもおいしかった)
クリスマスケーキ似非仁丹の甘さかな

まろき聖菓や家族のまどゐまったきころの

読書会途次のちらしに聖夜劇

冬の絵葉書検閲印に父滲む

薬名のしゃれのめしたる寒さかな

をさなも老いも百合の木落葉踏みしだき



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