「うずのしゅげ通信」

 2023年2月号
【近つ飛鳥博物館にて】
今月の特集

入院

フェイスブック

俳句

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私俳句「ブラジルの月」(pdf)
私家版句集「雛の前」(pdf)
2023.2.1
入院


〈2023年1月31日にフェイスブックに投稿したものです〉

「今日の拙句です。

  (入院、手術)
バーコードの人となり病室の寒日和

大寒の足蹴に開く手術室

ものとしてのわれ載せて見る手術台

影なきまでに照らしつくされ冬うらら

音を編み光を編みて麻酔覚む

切除せしもの太古の島のごと浮けり

夜の女の叫び間遠に鼻酸素

夜の雨窓に張り付く冬の蛭

大寒波去りて山並み襞深し

十日あまり入院していました。久しぶりの投稿です。入院メモでもあります。
今回は入院の前半の手術に関わる句を集めました。
後半は、また後日。」


2023.2.1
フェイスブック


〈2023年1月17日にフェイスブックに投稿したものです〉

「今日の拙句です。

  (近つ飛鳥博物館)
壁の木霊に一月の柏手(かしわで)、拍手(はくしゅ)

昭和天皇の声高なわけ寒九かな

切り株になほの切り込み寒の雨

  (生徒の職場実習で)
悴みて土器洗ひをり風嫌ひ

  (子どもの頃)
女正月を母にさせるも恥かしく

  (1.16にドニプロの映像)
瓦礫から人あしたの神戸よみがへる

もうすぐ大寒ですが、このところ暖かい日が続いています。
とはいえ、油断はできません。まだまだ寒さがぶり返してくるにちがいないからです。
しかし、寒さがもっとも厳しい立春までのこの時期、じつは私が一番好きな季節なのです。
それは若い頃からずっと変わりません。」


2023.2.1
俳句


〈2023年1月にフェイスブックへ投稿した拙句です。〉

山折りも谷折りもあり去年今年

元朝の登山土産に赤福餅

村じまひ百年おくれの初景色

二日のお経遺影のかりん匂ひけり

  (半世紀以前、二句)
字も絵も鉄筆初刷の同人誌

初刷やガリ版すたれ同人誌すたれ

ミサイルの心(しん)に独楽あり独楽かなし

人日の道にひかりの棒の白葱

  (人中で知人と遭遇して)
人と遇ふふしぎを言へり七日かな

  (本家の仏壇に)
仏壇に参り五日のお薄かな

  (五日夕)
初詣遥拝の碑のはや翳り

初鴉に三椏花芽のぶあいさう

  (近つ飛鳥博物館)
壁の木霊に一月の柏手(かしわで)、拍手(はくしゅ)

昭和天皇の声高なわけ寒九かな

切り株になほの切り込み寒の雨

  (生徒の職場実習で)
悴みて土器洗ひをり風嫌ひ

  (子どもの頃)
女正月を母にさせるも恥かしく

  (1.16にドニプロの映像)
瓦礫から人あしたの神戸よみがへる

  (入院、手術)
バーコードの人となり病室の寒日和

大寒の足蹴に開く手術室

ものとしてのわれ載せて見る手術台

影なきまでに照らしつくされ冬うらら

音を編み光を編みて麻酔覚む

切除せしもの太古の島のごと浮けり

夜の女の叫び間遠に鼻酸素

夜の雨窓に張り付く冬の蛭

大寒波去りて山並み襞深し



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