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知っておきたい疾患 運動誘発性アナフィラキシー
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運動誘発性アナフィラキシー

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「アナフィラキシー」とは、急激に全身的に起こるアレルギー症状のことをさします。運動誘発性アナフィラキシーは、日常でみかけることの少ない疾患ですが、「食事+運動」で発症することが知られています。

特定の食べ物と運動の組み合わせでアレルギーの初期症状である全身の蕁麻疹(じんましん)、目の充血や目の周りが赤くなって腫れる、冷汗、下痢などが出現、さらに息が苦しい、血圧低下、意識障害などに進展し、救急処置が必要となるケースもあります。息が苦しいという症状は喘息のでもみられますが、メカニズムは全く異なり、この疾患ではのどの声帯が浮腫(ふしゅ:むくみのこと)を起こして空気の通り道が狭くなってしまうのです。

原因となる食べ物は小麦、エビ、イカやカニなどの甲殻類、セロリ、トマトなどの野菜、ナッツ類などが多いといわれています。また解熱鎮痛剤に含まれているアスピリンによって引き起こされることもあります。症状の出現は食後4時間くらいまでのことが多く、食事だけ、あるいは運動だけでは症状が出ないのが特徴です。

対応策としては原因となる食べ物を避け、食後数時間は運動をしないようにするのがよいのですが、なかなかむずかしいこともあります。以前にこのような症状がみられた選手に対しては、

1)原因と考えられる食物を摂取しないようにする。

2)食事摂取直後、特に2〜4時間以内の運動を制限する。

3)運動中に熱感、皮膚のかゆみ、紅斑(こうはん:赤い斑点)、蕁麻疹などアレルギーの初期症状が出現する場合にはすぐに運動を中止する。

4)万―、初期症状が出た場合は、早めに医療機関を受診する。

症状は時間の経過とともに、急激に悪化していく場合が多いため、初期症状がみられた場合のすばやい対応が必要となります。

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