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スポーツ傷害予防に欠かせないものがストレッチ、ストレッチングです。
現在使われている「ストレッチ」という言葉は、1970年ごろからアメリカのスポーツ科学者の間で使われ始め、1970年代後半より日本でも急速にその概念が広がった、比較的新しい用語です。

ストレッチ(=stretch)とは「引っ張る」、「伸ばす」という意味の英単語で、ストレッチング(=stretching)とは、その「引っ張る」、「伸ばす」動作のことをさしています。同じ姿勢をとり続けると体が疲れてくるのでちょっと体を伸ばす、あくびをする、というのも一種のストレッチングです。犬や猫などもよく背中を伸ばして大きくあくびをしている姿を見かけますが、あれも大きなくくりでやはりストレッチ運動だと言えます。

  

スポーツ現場におけるストレッチとしてはウォームアップやクールダウンのときに行うもの、という意識が定着しつつあります。しかし全部が一くくりではなく、ストレッチを行う状況によって目的は違ってきますので、状況に応じたストレッチを行っていくようにしましょう。

ストレッチの目的

ストレッチは状況に応じて使い分けをしていくと、より効果的です。スポーツ現場で行うストレッチをしっかりと行うときは、選手自身のセルフコンディショニング意識を高めることにつながります。

●ウォームアップのストレッチ
これから競技をする、運動をするという意識を筋肉に与えるために、体を動かしながらストレッチしていきます。座ってしまうと体がリラックスしてしまうので、出来れば立位でランニングとうまく並行して行っていくことが望ましいです。また気持ちの面で「これから競技をするんだ」という準備が出来ます。

●クールダウンのストレッチ
筋肉が疲労した状態であるので、疲労物質を早く除去できるように血流をよくすることを意識します。軽いジョギングなどを行い、体をリラックスさせるために座ってストレッチを行うようにします。
 

ウォームアップのストレッチ クールダウンのストレッチ
   

●ストレッチは傷害予防の必須項目
ケガをしてその後競技復帰する際に、再発予防のために筋肉の柔軟性を回復することは重要です。また疲労物質がうまく除去されない状態のまま、競技を続けていると新たな傷害を起こす可能性があります。不安部位がある場合は、特にその部位のストレッチを入念にする必要があります。
 

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