私たちの猟場点描。

2006年〜2007年

「男が真に夢中になれるものは遊びと危機だけである」




今日から猟期が始まる

来年二月末日まで、この禍々しい浮き世の暮らしとは絶縁。
ただただ、「なにか」を求めてひたすらに森を歩く生活だ。

仲間と犬達に事故のないことを願いながら、
明けやらぬ朝のほの暗い中をいまから猟場へ。

いざ ! 生きめやも !





[狩猟日記] [伊能ウォーク] [言葉の十字路] 「風よ、雲よ、人よ」

「食いしん坊」 「2007」 [2008〜] [2009〜]




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梅は咲いたか、桜はまだか。

仲間も犬達にも事故もなく無事に終わった。

耐用年数が切れたような身体を労りつつも、
最終日を迎えることができて感無量。

誤診に因り投与され続けた「不必要な薬」の副作用で、
もう狩猟は無理かと思っていただけに、
森で過ごす「一瞬」「一時ひととき」「一日一日」が
両腕で抱きしめていたいほど愛おしく貴重な時間だった。

そんな時間も手のひらからこぼれ落ちるように過ぎてゆき
また、思い出のページへと去っていった。

今日から私は「下界人」。
無聊の日々に呵まれながら「いい時間」を探しつつ、
再び猟場に立つ日を心に描き暮らすことにする

仲間全員、それぞれの専用冷凍庫は森の恵みで一杯。
次の猟期まで毎日の食卓を楽しくしてくれそうだ。



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壊れつつある地球に猟場も異変

例年ならばこの辺りは一メートル近い積雪で、
四月半ば頃まで残雪のある猟場。
今年は殆ど雪もなく、日溜まりでは福寿草が群生している。

三十数年この猟場へ通っていたが初めての経験だ。
熊笹群も、雑草も、小さな灌木も大半が枯れて
荒涼とした風景に様変わりしている。

地球はもう後戻り出来ないほどに壊れてしまったのか。

「わが亡き後に大洪水よ来たれ」
無責任で愚かしいわたし達のエゴ。




ダムダム弾

この弾は弾頭が露出していて非常にダメージが大きくなる。
傷口が無惨で残酷であるとの理由で、
1900年初めにハーグ条約で戦争に使うことが禁止された。
そもそも、戦争そのものが残酷さの究極であると思うが、
お互いに殺し合う弾の種類だけを制限するとは、
何とも奇妙な話である。
人間が本質的に持つ、嘔吐を催すような、
偽善的な人道主義の一つのカタチなのか。

しかし狩猟に於いてはその威力の大きさで、よく使われている。
獲物達に無用の苦痛を与えないためと、
手負いになるのを防ぐためだと思う。

自分勝手な理屈と承知しながらも、
これも、「慈悲の一撃、クー.ド.グラース」と思うことにしている。

画像は狩猟でフラット.ノーズと呼ばれている、
「レミントン製」と「ラプア製」のダムダム弾と同等の効果の実包。



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真夜中の帰宅

よんどころない所用でしばらく山行きはご無沙汰。
やっと快晴の日曜日、全員四名で巻き狩りだった。

朝、最初の狩り開始10分ほどで、河合さんが牡鹿を射止める。
素早くいつものように谷川で処理。

昼食をはさんで、午後から今年新しく開拓した狩り場で三ラウンド目の狩り。
ライフル所持の私はいちばん高い見晴らしのいい待ち場に着く。
足場を確認して準備完了の無線連絡を入れてすぐに犬の鳴き声。

安全装置を外し、照準器の点検をした途端、
三の叉の大鹿三頭が目の前を猛スピードで走り去るところだった。
瞬間的に身体が反応し、それぞれの鹿に連続して発砲。
手応えがあったが、半矢であっという間に姿が見えなくなった。
犬が追跡していたので何処かで発見出来ると思い血のあとを辿っていたら、
無線機で下の待ち場の舛中さんから林道で犬が抑えているとの連絡。
そのうちに勢子の吉川さんが応援に駆けつけてくれて、
尾根道で倒れていたもう一頭の鹿も見つけてくれた。

二頭とも子牛ほどある大鹿で、長い猟歴の中でも一番の大物だった。
吉川さんの工場で深夜までかかって、三頭の解体作業。
帰宅したのは日付が変わる真夜中だった。

さあー、もう冷凍庫は満杯、どうすべきか悩みながら就寝。



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大寒に燃ゆる

大寒の土曜日、いつものように吉川さんと二人で狩り。
凍てつくような寒気の中、朝から気合いが入っていた。
待ちが一人なので、それまでのデーターを検討し、
くり返し綿密に打ち合わせをして、待ち場を決定。

勢子に入った吉川さんから
すぐに犬が捜索しだしたと無線連絡が来る。
間もなくチコ.ジロウの追い鳴きが聞こえだしたので、
安全装置を解き、照準器のカバーを外し身じろぎもせず待ちかまえた。
鋭く視線を周囲に走らせていると、木立の間を大きな鹿が走ってきた。
木と木の間を狙って三発発砲、生と死が一瞬で入れかわり終了。
今年も少年、未だ老いず。

二人なので、その後の作業も大変な重労働だったが、
それぞれ半頭分の20キロ近い肉に嬉しい悲鳴。

疲れ切って帰宅の途中、湖面にわたし達の今日の心のように、
真っ赤に燃えた夕日が沈もうとしていたので、パチリ。

四季を問わず、一日の終わりの夕日は、
思わず息をのむほど美しい。



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生きるための罪と哀しみと畏れ

食物連鎖の頂点のわたし達は他の命を頂くことで、
生きている。
しかし、いつも森の住人たちの失われた命に、
言葉では言い表すことの出来ない感情におそわれる。
ただただ、余すところないように頂くことを心がける。

それにしても命は儚く、そして、美味しい。



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苦役三時間

三人で雪の中のあわただしい昼食を済まし、
午後からの最初の狩りでK氏が二頭の鹿を撃った。
一頭は手負いになり鹿に申し訳ないが回収できず。

もう一頭は杣道で倒れているとの無線連絡だったのに、
行ってみれば、なぜか切り立ったような谷底へ落ちていた。
とても三人では引き出しが困難なので所用で欠席の
M氏を携帯で応援に呼び出し、
四人で文字通り悪戦苦闘すること三時間。
やっと麓まで運び出したときには日暮れて真っ暗闇。
懐中電灯で照らしながら谷川で内蔵の処理を済ませて、
解体作業は翌日にすることにして夜更けの帰宅となった。

それにしても岩や土砂が崩れ、倒木だらけの谷筋は、
険しくて困難で、危険が一杯だった。

大変な一日だったが、過ぎてしまえばいい思い出である。

「男の遊びの世界」の全てが凝縮されたような一日。

「男が本当に好きなものは二つ。危険と遊びである。
そしてまた、男は女を愛するが、
それは遊びのなかで狩猟と同じように、
最も危険なものであるからだ。
ニーチェ





男ひとり

大晦日も元旦も銃を背に雪山を歩き続ける。

「咳をしてもひとり」
放哉



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野性派男の夢

夢止みがたく、燻製づくりの準備に心をときめかしている。
すっかりレシピも忘れていたので最初からの取り組みだ。

ペルー産の香辛料と塩
そしてフランス.ブルターニュのゲランド(海の果実)

さあー、とびきり美味しい男の夢の料理を作ろう。



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日本のトナカイ

イブの二十四日、久しぶりに全員四名で巻き狩り。
舛中さんが見事にネックショットで、
トナカイならぬ日本鹿を射止めた。

腕が良かったのか、レザー照準器の威力なのか、
それとも「サンタ.クロース」の化身だったのか、、、。

喧しいほどの議論百出の一日だった。(笑い)

そして、私も二度とすることのないと思っていた燻製づくりを、
再開することにした。

材料は吟味して私の納得のいくものを集めている。
それらについては次回の更新で紹介したい

「夢」を見つづける限り、私はいつまでも少年である!。



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手作り燻製

十数年前に「東急ハンズ」で燻製の道具一式を買い求めて
鹿肉の燻製に凝っていた頃があり。
知人.友人に食べて頂くことが喜びだった。
それもいつしか人通りの激増という環境変化で
戸外での作業が出来なくなり、
知り合いのご子息のスペイン料理のお店の開店に伴い、
すべて差し上げてしまった。

そんなとき、猟友が新しく燻製料理を始めて、猪肉の燻製を頂いた。
自分たちで狩って、それを手作りで燻製にする、、、
男の夢を体現しているようだ。

私も、もう一度燻製作りを再開しようかな。
男の野生料理の夢よ、、、再び。



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さざんか梅雨

さざんか梅雨とか、、、小雨つづきの数日。
週末にはお天気になるように「てるてる坊主」を作ろう。

てるてる坊主、てる坊主、、、あした天気になーれ

てるてる坊主 てる坊主
あした天気に しておくれ
いつかの夢の 空のよに
晴れたら金の鈴(すず)あげよ

てるてる坊主 てる坊主
あした天気に しておくれ
私の願(ねがい)を 聞いたなら
あまいお酒を たんと飲ましょ

中山晋平.作詞



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連敗週間

今週は全員、矢を射かけたが(銃を撃つこと)すべて獣たちの勝ち。
口々に「誘導装置着きの弾が欲しい」とか
「自殺願望の鹿と出逢いたい」とかの嘆き節。

やはり黄昏れ世代の我々は気づかぬままに、
動体視力、反射神経、集中力の衰えが忍び寄っているようだ。

以前ならば口惜しい思いに眠れぬ夜を過ごしたものだが、
いまでは見事に弾の下をかいくぐって逃げ果せた獣たちに
次なる出逢いを願いつつ、心から賞賛の拍手を送っている。

今週の迷射手ランキング。
K氏五頭、M氏二頭、Y氏一頭、そして私一頭。
すべて弾はみんな虚空の彼方へ。
鹿たちは音で驚いただけに終わる。

それとも季節はずれの花火の音と間違ったかも。



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忙中閑あり

解禁日から全開で飛ばしすぎて疲労困憊。
今週は黄昏れた身体を労りつつ静養週間。

北の国の佳人からの花を愛でたり、公園を散策したり
猪.鹿料理を楽しんだりして、
週末の巻き狩りに備えて鋭気を養う。

初冬の暖かさ、、、花も咲き、想い出も咲きつつ、
しずかに老ゆる日々。

恋心四十にして穂芒
尾崎放哉



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自営業であるが故の猟果

離合集散の結果、現在のグループを立ち上げて三年。
私も含めて四名全員自営業だから日曜ハンターではない。
毎日誰かがテリトリーとしている猟場を見て歩いている。
昨夜の足跡を発見すると、すぐさま携帯で全員に連絡し集合。
今日も子連れの猪を狩り出したが、子猪は撃つに忍びなく逃がしてやった。
独りになった「うり坊」が無事に生き延びてくれることを願いつつ。

それでも、矛盾を感じ心痛む思いの一日。



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小雨の日曜日

いまにも泣き出しそうな空模様の中を
雨具に身を包みいつもの仲間と巻き狩り。

吉川さんがチコ、ジロウ、クロを連れて勢子に入る。
間もなく犬達が鳴きだして、無線機に吉川さんの指示が入りだす。
二発の銃声がして、舛中さんから終了の連絡。

クロに追われて全速で逃げてくる鹿の
こめかみを鮮やかに射抜き、全員脱帽だった。
これからは「米原のゴルゴ13」と舛中さんを呼ぶことに決定。笑い。



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少年の日々への回帰.2006.11.15

少年の日の夢を追い続けている四名の仲間達が
頬を紅潮させながら
朝の冷気の残る森の猟場へと集まってきた。
事前の打ち合わせ通り直ちにそれぞれの待ち場につき、
すぐに勢子がチコとジロウを連れて狩り場へ入る。

読み通り5.6分で犬達が出し鳴きすると
何カ所かの待ち場で銃声が鳴りだした。
手練れの仲間達も初猟日で緊張したのか殆ど失中。

それでも牝鹿と30貫(80キロ)の大猪と、
15貫(40キロ)の牝猪を射止めた。

森からの恵みと、命をくれた獣たちに感謝しながら、
無事に解禁日を終える。

明日から三ヶ月にわたり、
黄昏れ少年達の夢の日々が始まる。



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十一月の猪

霜が降りたり雪が降るまでの猪は、
わたし達は「霜踏まずの猪」と呼んで大切にする。

この時期の猪は脂身が良質のバターのように、
柔らかくて大変に美味しい。
秋の森での豊かなエサでご覧のように、
猪の二頭とも、はち切れそうなほどに肥っている。
猪にはダイエットは無用。



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銃とナイフ

解禁日に身につけていく銃とナイフ。

ライフルの名銃といわれるFNブローニング308自動銃
日本古来の製鉄法である砂鉄の玉鋼(安木鋼)で作ったナイフに
鮫革を巻いたお気に入りのハンターナイフ。
実包、狩猟王国フィンランド製.ラプア.フラットノーズ150Gr

愚かと言うよりも、存在が犯罪的と言える医師により、
くり返された誤診、そして不必要に投与された続けた薬。
それらに因るストレスと副作用の後遺症は想像以上だった。
心身が元の状態に戻ることは難しいかも知れないが
森の精霊の恵みを受けて、なんとか猟期を全うしたい。

後ろ姿の時雨れてゆくか
山頭火



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落日燃ゆ

初猟日の狩る場所と待ち場の配置も決めて、
あと、親睦をかねての飲み会。

たかだか狩猟、、、されど狩猟
落日の私にとって最後の「男のロマンの世界」

落日を 拾いに行かむ 海の果て
一雄



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霜月

落ち葉の季節
ボーイズ達が枯れ葉の上を歩く。
かさこそ、、、かさこそ、、、かさこそ、、、と。
三人で歩く暮秋はこの秋で終わりだね。
かいよ! てつよ!

落葉拾うて棄てて別れたきり
放哉



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渡り鳥たちの楽園

来年の早春の日、
みんな揃って遠い故郷、シベリアに無事に帰ることが出来るだろうか。

黒っぽく線のように見えるのはすべて鴨たちです。



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琵琶湖、秋の夕暮れ

夏の日のざわめきは消え、ヨットもハーバーに係留されている。
いつの間にか湖面は秋の佇まい。
北の国からの遠来の客人、渡り鳥たちも増えてきた。
ボーイズ達とわたしの散歩のコース。





「奥山に 紅葉踏み分け なく鹿の 声ぞ聞こえる 秋ぞ悲しき」



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秋の鹿

昨日の日曜日、仲間のM氏が有害駆除で鹿を獲った。
急遽、呼び出しがあり、ナイフ持参で解体に馳せ参じる。
鹿君には申し訳ないが秋の頃が最高に美味しい。
牝鹿を小口径の銃でネック.ショットで倒した味は猟師仲間でも垂涎の的。
その究極の美味といわれている「鹿刺し」です。

あとはどのような料理でご馳走になろうかと、楽しい思案。
料理自慢の何方か、鹿肉を少し貰ってくれませんか。




ものなり豊かな季節

田園では刈り入れが酣(たけなわ)。
待ち焦がれていた「新米」をご馳走になっている。
いまは金沢の近郊、野々市町「林農産」の「ひとめぼれ」。
名前も素敵だが、味はもっとステキ。
経営者はもっともっと、すてきな方なのです。

伊賀焼きのご飯土鍋と南部鉄の羽釜を、その日の気分で使い分ける。
水は勿論、居醒めの名水の湧き水。

美味しさについて書くのは、野暮というもの。

みなさん「ひとめぼれ」に一目惚れされること間違いなし。
お箸とお茶碗を持って食べにいらっしゃいませんか。




私の贅沢

食いしん坊の私は料理も好きだ。

有害駆除の地域に住む猟友から、昨日、鹿のあばら肉を頂いた。
今の時期の鹿が脂ものり、一番美味しいと言われている。
早速、そのスペアリブを香味野菜で煮込んだ。
四時間ほど、丹念に泡を掬いながらお酒と香味野菜で煮て、
醤油で味を調えてから、ミルで挽いた黒胡椒を加えて出来上がり。
簡単だが、とても手間暇がかかる一品。

ご覧の通りの出来映え。とても美味しいそうでしょう。




湖国の贅沢

知る人ぞ知る、琵琶湖の珍味「鮒寿司」です。
お客様の自家製で、お店で買えばこれ位の大きさで数千円もします。
猟期中に差し上げる猪や鹿の肉のお礼ですが、手作りのものは味も最高級です。

チーズ好きで知られていた「ナポレオン」の、大人の笑話として有名な言葉、
「ジョゼフィーヌ、、朕(チン)は疲れたぞ」が、よく知られていますが、
その匂いにもおとらぬほど強烈です。

この意味が分かる方は、よほどの風流小話の達人であり、
豊富な「遊び心」を持った本物の「大人の男」と言えるでしょう。
でも、いまでは絶滅種に近く、そんな「男」に巡り会えることのない、
現代に生きている女性方に、心からご同情申し上げます。笑い

でも、絶望するのには未だ早い。
何処かにひっそりと生息しているかも知れませんよ。



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日本蕎麦発祥地

日本の蕎麦の発祥地は伊吹山麓の曲谷地区である、と言われている。
冬は狩猟でよく出かけるが、久しぶりに棚田の蕎麦畑を見に行ってきた。
一週間前だと一面真っ白なソバの花だったとか、、少し残念。

ソバ好きの方、ここがわが国のソバの故郷の棚田です。

麓にあるそば屋では、十一月には香り高い新ソバが味わえるそうです。
是非、どうぞ。

天才的な猟犬だったが、狩猟中の事故で夭折。



写真の二人、、、今では見る影もなし、、時の過ぎゆく残酷さ。



大阪での愛犬写真コンテスト入賞の一枚。



ある時期、熱中していたクレー射撃。



我が家の腕白坊主。



三時の「おやつ」は未だなのかな。



私の愛したボーイズたち。



好漢、家族思い、精悍、優しさ、勇猛、愛する人に忠実
私のことではありません、、「ころ」のこと、、
でも、飼い主に似るって言いますものね。



この街に移り住んで最初のボーイズたち。
迷い込んできて、いつの間にか我が家の住人になる。
ポチ  チビ  コロ  クマ



わたしの散歩道。

三十年来、ボーイズたちと毎朝歩き続けている小径。

来年の桜の季節は彼たちと一緒に歩けるかな。

本当に人生無情
年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず



のと千里浜海岸

誰もいない海

いまはもう秋 だれもいない海
知らん顔して 人がゆきすぎても
わたしは忘れない 海に約束したから
つらくても つらくても 死にはしないと



感傷旅行

小牧台温泉
山の端からさし昇る月明かりにキラキラと、金波.銀波の能登の内海。

月読みの光を待ちて帰りませ/ 山路は栗のいがの多きに/
良寛



能登島大橋

波打ち際で「メモリーズ.オブ.ユー」「グッドバイ」を
聴きながら立ちつくしたあの日から、はや五年。
帰らざる「あの日」「あの海」「あの砂」

いのちなき/ 砂のかなしさよ / さらさらと / 握れば指の/ あひだより落つ/
啄木



丹後の夕日を

往年の袴姿の素敵だった「花の女子大生」たち、、、いまでは、、。

丹後、伊根町へ富豪である友人のS-CLASS「ベンツ」で颯爽と夕日を愛でに。
狩猟用おんぼろジープ助手席専用の家人には驚嘆の三日間のベンツ.ドライブ。笑い

落日の一瞬の絢爛さに、忍び寄る老いを重ね合わせながら
昔日の乙女たちはなに想う。



伊根の残照

有史前の燎原の大火のように一面を赤々と染めて。



こがね色の道

「海が恋人」、、、の方が送って下さった知多半島の夕日

秋の薔薇 / 海へ夕日を / ひろげたる
宮津昭彦



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過ぎ去った日々

初秋の秋吉台と能登門前の海で。

月日は百代の過客にして 行きかふ年も又旅人なり。


[伊能ウォーク] [言葉の十字路] [風よ.雲よ.人よ] [男の食彩]

[ともきの狩猟日記] [2007〜]
[2008〜]



文字言葉のお喋り。

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