「始めチョロチョロ、 中パッパ、 赤子泣くとも蓋とるな」



「目に青葉、 山ホトトギス、 初鰹」


「その手は桑名の焼き蛤」


男子、厨房に入るべし


「狩猟日記」 「伊能ウォーク」 「言葉の十字路」 「風よ、雲よ、人よ」
「猟場点描2006」 「2007」 [2008〜] [2009〜]




「包丁の話」


名人、上手はその道具には拘らないと言う意味で、
「弘法、筆を選ばず」という言葉がありますが、料理には包丁は大切。
大いに選びましょう。

切れない包丁はかえって危険です。
鋭い切れ味の包丁は、食べ物の繊維を押しつぶすように切ったりはしないので、
料理も楽しく、味もとても美味しく仕上がります。

類人猿からホモ.サピエンスに進化したとき、
彼らが最初に手にした道具は棍棒と石器包丁だった筈。
包丁こそ人類最古の道具です。

ホモ.ファベルの私が使っている包丁。



向かって右から。

.東京日本橋「木屋.牛刀」。.土佐山田「原福.刺身包丁」.「駒村栄.菜切り包丁」

.土佐山田「白鷹.菜切り包丁」.土佐山田「原福.大出刃包丁」

.東京日本橋「木屋.小出刃包丁」.スイス.「ビクトリノックス、さばき包丁」

.ドイツ.「ヘンケル.ペティナイフ」 .アメリカ「ガーバー.鳥用さばき」

お勧めの一本は。

ご家庭で一本の包丁でいろんな用途に使いたいとお考えの方には、
「暮らしの手帳社」が刃物の「木屋」と提携して作った
牛刀タイプの「万能包丁」がお勧めです。




「醤油の話」

「醤油」は私達の食生活の中で、「味噌」.「塩」と並んで、
不可欠の調味料と言えます。いわば日本人の料理の「三種の神器」です。
今では「THE.SHOYU」として世界に通ずるまでになりましたが、
その「醤油」のルーツは中国の「醤」(ジャン)からと言われています。
我が国では大宝元年(701年)に制定された「大宝律令」の中に
すでに「醤」の文字が見られるそうです。

日本の醤油の起源についての伝説的話としては、
鎌倉時代の僧、覚心が伝えた「径山寺味噌」からというのが通説です。
(堀河屋野村の径山寺味噌はさすがに本物の味でした)
和歌山の湯浅町や、その近郷が発祥の地ですが
今では日本を代表する醤油メーカーのある銚子には
そこに住んでいた人々が移住していき
やがて醤油の産地として栄えるようになったそうです。

「つくだ煮」として知られ、その元になった東京の佃島が
大阪の佃島の漁民が進出していき、
彼の地に故郷を偲んで出身地の名を付けて暮らし、
やがて後世にその名が有名なった経緯と似ていますね。

その醤油ですが、
「濃い口醤油」、「薄口醤油」、「白醤油」、「たまり醤油」「再仕込み醤油」
の種類があり、それぞれの料理によって使い分けられています。

私も様々な「醤油」を使ってきました。
(御坊.堀河屋野村、三ツ星醤油。 湯浅.角長醤油。 小豆島.ヤサヒサ醤油。)
(長崎.チョーコー醤油。 竜野.ヒガシマル醤油。 宮城.海老喜醤油。等)
いずれも数世代に渡り、時代の趨勢に阿ることなく、
家伝の味を守り続けてきた素晴らしいお醤油でした。

現在は金沢の海の見える街、
大野町のヤマト醤油の「ひしほ」を愛用していますが
探し求めていた「恋」に巡り会えたようで、(笑い)
永い食材遍歴の内、「醤油の巻」の旅の終着駅には
辿り着いたような気がしています。

能登路を旅された方はご存じだと思いますが、
あの地方には有名な「いしる」という「魚醤」がありますよね。
それをほんの少し、焼き飯とか、野菜炒め、カレーなどに加えると
驚くほど、味に深みと奥行きが広がります。

これは、絶対にお勧めです。
有名な中華料理店でも隠し味として使っているそうです。
是非、お試し下さい。

食べ物作りに携わる人達、全般に言えることですが
その姿勢は大別して、二つに分かれると思います。
家内工業的な「家業」として、
作り手の誇りと良心が秘められている食べ物作りを志している人達と
利潤追求優先の姿勢のみが見え隠れしている
大規模工場で、製品としての食品作りの人達です。
その両者の間には、私のお疾呼(オシッコ)とナイアガラの滝の違いほど、
味にも、安全性の問題にも大きな差があります。
探せば本物の「食べ物」作りをされている人に出会えますよ。
貴方にも本物のいいお醤油が見つかります様に。

では、楽しい、豊かな食卓を。

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宮城「海老喜醤油」、金沢「ひしほ醤油」、埼玉「山本醤油」、金沢「いしる」


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「魔法の甘酒」

古来より「甘酒」は夏の暑気払い、栄養補給として飲みつがれてきた。
その他に江戸時代からのご婦人方の飲み物としては「味醂」があり、
「やなぎかげ」「本直し」などと呼ばれて、程よく冷やして愛飲されていたらしい。
和風版リキュールということでしょう。

巷に溢れている健康食品とか栄養補給剤などには、なにか胡散臭いものを感じて見向きもしないし
「食の評論家」の人々の職業としての言葉にも距離をおく私だが、
昔より受け継がれてきた先人の体験、知恵にはやはり本物の「なにか」がある。

ふとした事からノン.アルコールで玄米そのものから造られた「甘酒」を見つけて飲んでいる。
いろんな楽しみ方があるようだが、私は牛乳や手製のジュースに混ぜてご馳走になっている。

本当に「魔法の甘酒」、、、、、。

タソガレて、クタビレて、ヨレヨレの落日世代の私はいつも季節の移ろいゆく節目には、
「季節バテ」するのに、今年はやたらと快調。
そして女性方には嬉しい朗報、、、お肌にとてもよろしい。

現代人は知識は豊富になったかも知れないが、生活の知恵はますます貧しくなる一方、、、。
あらためて先人達の「暮らしの知恵」に驚いている。

試しに幾種類かの甘酒を飲み比べてみたが、
金沢「ヤマト醤油」で造られているものがピカイチ。

素敵な切り子グラスで、どうぞ召し上がれ。



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「水の話」

地図のない、気ままで、小さな旅をすることが好きな私は、
車で出かけるときには、いつも水の容器をトランク.ルームへ入れています。

それぞれの旅先で美味しい「湧き水」に巡り会えることも、
私のささやかな旅情を豊かなものにしてくれるのです。

アジア.モンスーン地帯に位置し、葦原の瑞穂の国であり、
水の豊かなこの国で、
ミネラル.ウォーターなるものが大きな市場を占めるような日が来るなどとは、
夢想だに、しませんでした。
しかし、私は自然の恵みである天然湧水のお陰で、
市販のウォーターは一度も買ったことがありません。

清冽な湧水で備長炭を入れて御飯を炊いたり、
南部鉄の鉄瓶でお茶を沸かしたりすれば、
日々、貴方も新鮮な驚きを実感できます。
私は、
ご飯は自動炊飯器は使わず、伊賀焼きの御飯土鍋と、
南部鉄の羽釜を交互に使い炊いています。

天然の湧水、、備長炭、、そして出来上がった竈で炊いたような
「ふっくらご飯」
その美味しさは、遠く心の中の街に住む「あの人」に、
食べさせた上げたくなるほどですよ。(笑い)


お茶はその入れ方ひとつで、驚くほど美味しくなりますが
「鼠尾、馬尾、鼠尾」(そび、ばび、そび)と言う言葉をご存じですか。
美味しくお茶を頂く「こつ」を簡潔に表現したものです。
注ぎ始めはネズミの尾のように細く、途中は馬の尾のように太く、
そして最後は、また、ネズミの尾のように細く、、、最後まで注ぎ切る。
「そび、ばび、そび」と呪文のように唱えながら、
早速、試みてみて下さい。勿論、天然湧水で、ですよ。
午後のひととき、美味しいお茶を、どうぞ。



決してお手軽な値段とは言えないミネラル.ウォーターを買い求めるよりも、
お住まいの近くにも訪ね歩けば、何処かに、そんな湧き水があるはず。
一度、少年と少女の日にかえって、
無料のミネラル.ウォーター探しの楽しい探訪をしてみませんか。

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★比婆神社の名水     ★記紀伝説、居醒の名水    ★北国街道、己知の名水

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★赤谷の名水        ★日本武尊        ★名水への道 

  

「心に通ずる全ての道は胃を通る」

「今宵、呑むべし、、食うべし、、語るべし」

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