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愛すべき仲間たち
Ubaldi Carlo (ウバルディ・カルロ)
彼は私たちの工場の責任者。本職は塩塗りのマエストロ。彼の塩塗りの技術が GALLONI のプロシュートの味を支えているといっても過言ではありません。私がまだ BUONGIORNO (こんにちは)しかわからなかったころから、イタリア語、仕事、私生活に関してまで、すべてにわたって世話になったまじめで陽気な男。いわば私にとってのイタリアの兄貴。現在彼の「右腕」といわれることをとても誇りに思っています。ただ、ひとつ問題が...彼は根っからのミラニスタ (ACミランのファン) で私はパルミジャーノ (パルマファン)。おまけに所属しているサッカーチームが地元のライバルチーム同士。こと Calcio に関しては毎日言い争っています。
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Cadonici Fabrizio (カドニチ・ファブリッツィオ)
プロシュート工場は24時間のプロシュートの管理、また外の気温や湿度、風の状態によって行う窓の開け閉めが大変重要な作業です。そのためどこのプロシュート工場もそうなんですが、必ずそこに住んで管理している人がいます。それがこの Fabrizio。本職は包丁の職人。とても熱く、面倒見のよい、陽気な男。熱くなりすぎてたまに脱線することもありますがとてもいいやつです。
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Bertoli Stefano (ベルトーリ・ステファノ)
仕事を始めたばかりのころ右も左も言葉もわからなかった私は、何でもはいはいといわれた通りに仕事をしていました。しばらくたったあるときに「ここでそういう態度で仕事をしていたらいつまでたっても本当の仕事なんて覚えられないぞ。」と、忠告してくれたのがこの男です。彼の父親が立派なプロシュート職人であったため小さいころから学んだ彼も若いながら熟練の職人です。沈着冷静で冷めた面もありますが本当にいい男で、仕事が終わった後に知り合いのプロシュート工場に連れて行ってくれ特訓をさせてくれるような熱い面を持っています。私が所属しているサッカ−チームの監督補佐もしているので、公私にわたって一番議論をかわせる男です。憎き敵のユベンティーノ (ユベントスファン)。
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Dall'Aglio Franco (ダラリオ・フランコ)
彼はVecchioのCantina (地下室)の責任者。プロシュートの最終的な出来上がりは、プロシュートの決まった部分に馬のすねの骨をさしてチェックされます。同じように作ったプロシュートもすべて同じ製品というわけには行かず、最低なものから最高なものまで8段階以上のレベルに分けられます。それには恐ろしく研ぎ澄まされた鼻の感覚が必要で、この男がその鼻の持ち主。マイペースであけっぴろげな性格。物事をかなりはっきり言うため敵が多い人間ですが、彼から学んだことはとても多く、実は包丁もすごい腕前で尊敬、信頼している職人です。娘のソフトボール (イタリア代表にも選ばれた!) に命を懸ける男で毎年秋になると狩に出かけていき取ってきたイノシシをふるまってくれます。
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Ventola Sergio (ヴェントラ・セルジョ)
彼は私よりも10歳年上なのですが、彼の人生で一番大事なことは「AMORE(愛)」。私はパルマハムの仕事をするためにイタリアへ来たわけですが、仕事以外の面で強烈な印象を受けた一人です。今まで会ったことのなかったタイプだったため共感を持てなかったのですが最近はそういう生き方もありだなと思わせてくれる思わず応援したくなる純粋な男です。
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