自動改札を通れない「連続乗車券」




 東京駅を早朝 6:16発の新幹線「のぞみ3号」を利用すると、名古屋から8:05発の特急ワイドビュー南紀1号に接続して、伊勢・熊野古道・高野山方面への便利な旅行が計画できます。 この場合、「東京〜名古屋」と「名古屋〜紀伊勝浦〜新大阪〜東京」の2枚の連続乗車券として往復乗車券と同様な割引購入することが出来ます。 しかしこの『一枚目の下車駅と二枚目の乗車駅が同じである「連続乗車券」』には思わぬ落とし穴があることを経験しました。
 名古屋駅に到着して新幹線から在来線に乗り換える時、名古屋迄の乗車券、のぞみ特急券と名古屋からの乗車券、南紀1号の特急券の4枚を重ねて自動改札機に投入したところ「ピンポン」と通過を拒否され、駅係員に切符を手渡すこととなりました。 通過できなかった理由は、名古屋までの乗車券が「名古屋市都市区間」で有効となっているため、まだ未乗車部分がある乗車券を回収しなかったと説明され、お客様利益保護のサーヴィスかと半ば納得して乗り継ぎの紀勢線の出発ホームへ急ぎました。
 ところがこの最初に改札されなかったこの切符は、その後の旅行を通してJRの自動改札機でことごとく通過を拒否されると言う不便な結果となりました。 更に極め付けは、高野山を目指して和歌山線の「橋本」で南海電鉄に乗り換えようとした時、階段を上がったJRの南海電鉄乗換え口が無人改札口のため通過できず、駅正面まで戻る羽目になりました。 結果、連絡していた南海電車に乗れなくて、次の電車まで約一時間の無駄な時間を過すこととなりました。 本件は、本人が放棄したJRの乗車有効区間に対する過剰な配慮と言うよりも、乗り換えのコンピューター・システムのバグと言うべきで、対応処置として名古屋駅で自動改札機を再度切符を通してくれなかった駅員の教育不足かサーヴィス精神の欠如とも言えます。
 市内駅として扱われる都市区間は、札幌駅、仙台駅、東京駅、横浜駅、名古屋駅、京都駅、大阪駅、神戸駅、広島駅、小倉駅、博多駅の多数に上るため、「連続乗車券」のトラブルも多いと思われますが、 最近JRは駅などの電話対応窓口を極端に減らして何処に照会するかに今も迷っております。 (2013/5/18)