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物理療法 | アイシングの生理学 |
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アイシングの適応は急性外傷の応急処置や筋疲労後のアフターケア、慢性炎症があり痛みがあるとき、などなどその用途や使い方もさまざまです。 急性外傷による損傷部位はどのような過程をたどるのかを考えてみましょう。 1)一次的外傷性損傷 打撲や捻挫などの急性外傷では、血管やその周辺組織の細胞に障害をきたします。あまり痛みがなく腫れが少ないときでも、炎症反応はおこります。 2)炎症反応 炎症反応とは痛みや腫れ、発赤(ほっせき)、発熱、運動機能の低下のことをいいます。この反応がおこることで、損傷した組織細胞が修復します。損傷し機能しなくなった細胞が新しい細胞と入れ替わり、組織が治癒過程をたどります。炎症は、急性外傷を受けた部位が治癒する過程で必要な生体反応なのです。 3)二次的低酸素障害 損傷した細胞を消化するための酵素(ライソソームといいます)が活性化されるのですが、その際、困ったことに損傷部周辺の正常な細胞膜をも消化してしまいます。また炎症反応による出血などで周辺組織が低酸素状態になってしまい、正常な細胞までもが壊死してしまいます。壊死した細胞は損傷した細胞の血腫(けっしゅ)に取り込まれて、どんどん拡大してしまうのです。 アイシングはこのような急性外傷の過程の中で、損傷を受けた細胞が正常な細胞にまで悪影響(消化や低酸素障害)をおこさないようにする目的で主に使われています。また患部を冷やされることで痛みの感覚が軽減される効果も期待されています。 急性外傷に絶大なる力を発揮するアイシングですが、いつまでもアイシングを行っていては患部は一向によくなりません。炎症反応がおさまれば、今度は患部の血行を改善させて運動機能の回復、治癒促進へと切り替えていく必要があるのです。
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