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現場の問題点

熱、電磁波、超音波などのエネルギーを生体に供給し、最終的に熱エネルギーが体に加わることで、循環の改善や疼痛(とうつう:痛み)の軽減などの生理的反応を引き起こすものが温熱療法とよばれるものです。

温熱療法は、熱の伝わり方によって伝道熱、放射熱、エネルギー変換熱に分けられることが出来ます。

【伝道熱】
ホットパックやパラフィン浴のように直接、体に熱が伝わるもの

【放射熱】
赤外線のように物体から放出される熱源が気体などを通して体に加わるもの

【エネルギー変換熱】

超短波や超音波のエネルギーを体の中で熱エネルギーに変換させることで温熱効果を得るもの
 

超音波療法

超音波とは人間の聴力では聞こえないほどの細かな周波数(20kHz以上)で振動する音波のことで、それを生体内にいれることで熱エネルギーを産生し、温熱効果を得ようとするものです。超音波治療で使用される周波数は0.8〜3MHz(メガヘルツ)であり、使用頻度、認知度とも高い物理療法の一つです。

一般的には1MHzと3MHzの2種類の周波数を使用します。1MHzとは一秒間に100万回の機械的振動を生じており、3MHzは一秒間に300万回になります。1MHzの方が3MHzよりもより深いところまで音波が振動するため、大きな筋肉の損傷などには適しています。逆に3MHzは浅い部分に効率よく音波が振動するので、神経に近い部分や骨に近い部分などはこちらを選択します。

超音波治療による温熱作用は次のような効果があるとされています。

1)コラーゲン組織の伸張性のアップ

2)血流の増大

3)神経伝達速度の増大

4)疼痛の減少

5)酵素活性の増大

6)ガンマ線維活動の減少(筋緊張の減少)

また超音波には間欠モード(パルスモード)を使うことで温熱作用を生じない違った影響をもたらすことが可能です。

1)細胞膜の透過性を増大

2)マイクロマッサージ効果

組織や細胞を細かく振動させることで、浮腫を軽減させ、さまざまな受容器や自律神経を刺激するといわれています。


 

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