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体調が優れず、さらに発熱があるのに練習や試合でプレーをしようとする選手がいます。発熱があることで体は「体調不良」を訴えているのです。しかしそんな中でもやむをえない状況がないとも限らないので、その時にアドバイスできることを考えてみました。まず練習を休む、ということを一番に提案してください。その上で、

●食欲があるかどうか
しっかり栄養を補給することで体調がこれ以上悪くならないようにしましょう。食欲がない場合には食べやすいもの(うどんやおかゆなど消化のいいものなど)を少しでも取るようにします。

●ビタミンCの補給を心がける
発熱の時には通常よりもビタミンCの消費量が増えます。ビタミンCを摂取することで発熱によって壊された体内の細胞を修復する働きを促進させるようにしましょう。

●水分補給
発熱で汗をかくだけでなくスポーツをすることでその量は大量に増えます。スポーツドリンクなど飲みやすいものをこまめに取るようにしましょう。

●休息を十分にとる
練習の後は汗を拭いて、着替えを済ませたらしっかり休むようにしましょう。運動することで発熱はさらに上昇している可能性があります。38度くらいまでならあまり解熱剤に頼らず休んで様子をみるようにしましょう。

無理をしながらのプレーは体調を悪化させるだけでなく、集中力の低下からケガを起こしやすい状況にあるといえるでしょう。選手が気兼ねなく体調不良をいえる環境を作り上げていくことも大切です。
 

蜂刺され

屋外で活動しているときに蜂に刺されてしまった場合。一番注意しなければいけないのはショック症状が起きているかどうかです(アナフィラキシーショック)。アナフィラキシーショックは刺されてから短時間でおきますので、しばらくしてもショック症状が見当たらない場合は緊急性が低いと考えられます。

蜂に刺されたときはまず局所に刺された針が残っていないかを確認し、残っていればピンセットなどで針を抜きます。その後氷などで冷やし、腫れや熱感、かゆさなどを軽減させます。落ち着いたところで抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)を塗布し、必要に応じてステロイド剤(消炎鎮痛剤)なども塗布します。

蜂刺されからショック症状に陥ることはまれですが、万が一、顔面蒼白、冷や汗、立ちくらみ、全身の蕁麻疹などがみられた場合はアナフィラキシーショックの初期症状である可能性があるため、すぐに病院に行くようにしましょう。また以前に蜂に刺された経験があり、二度目以降の場合もアナフィラキシーショックを引き起こすことが多いので、蜂に刺されたときに以前に刺された経験があるかを確認しておくとよいでしょう。

アンモニア水を使って蜂の毒を中和するという対処法は現在では行われていません。蜂の毒はおもにたんぱく質であり中性に近く、アンモニアのアルカリ性はあまり効果がないばかりか皮膚を傷める原因となるようです。
 

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