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ショックとはいろいろな原因・誘因によって急激に全身の循環血液量が減少し、精神的・身体的活動能力が著しく低下した状態をさします。原因としては、次のようなものがあげられます。

1)重度の障害で痛みが激しい。

2)複雑骨折、重度の挫傷がある。

3)大量の出血をおこす。

4)恐怖、悲嘆など精神的打撃が大きい。

5)内臓への障害がある。

症状としては、顔面が蒼白で、反応が鈍くなり、指先、唇、耳などは暗紫色への変化が現れます。顔や手に冷や汗が出て体温が下がり、しばしば体の震えや悪寒などが見られます。脈は速くて弱いため、触れることが出来ない状態になります。呼吸が浅くて回数が多く、しかも不規則であり、血圧も下降します。重症の場合は全く意識がなくなり、深く長い呼吸と浅く短い呼吸を繰り返すようになります。

ショック症状が見られる場合は、仰向けに寝かせて脳や心臓に十分な血液が流れるように枕を用いず頭を低くして10〜15度くらい下肢を挙げるようにします。頭部に外傷・障害のある場合は、水平の体位に保つかわずかに頭を高くするようにします。
 

脳震盪(しんとう)症

ラグビーのタックルで頭を打って倒れたときや、ボクシングのノック・ダウンを受けた後に見られることがあり、意識障害が一過性にあるものです。通常6時間以内に意識障害は回復するとされています。

頭部損傷の場合はただちに意識確認をおこないます。意識が確認できたら選手に時、場所、状況に関する質問をおこない、返答状態や動作に異常がある場合は直ちにスポーツ活動を中止させます。瞬間的な意識喪失が見られる場合でも軽度の場合は1〜2分以内に意識が戻り、スポーツ活動に復帰しようとします。この際も注意深く選手の状態を観察することが必要です。

意識確認チェック項目

指尖(しせん)・鼻テスト(人差し指を使って左右交互の手で鼻の先に触れるテスト)や前腕の回旋運動(内・外ひねりの運動)、片足「ケンケン」、目を閉じた状態での直立などの検査法をおこなうことも有効です。これらの検査法は脊髄皮質路、脊髄小脳路が正常に働いているかどうかの簡単な判定法になります。

いずれにしても迅速・的確な行動が要求され、少しでも危険と思われる因子が認められた場合は絶対にスポーツ活動を中止させます。そして必ず医療機関を受診するようにします。
 

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