腱鞘炎ノート

For All Patients Who Are Troubled With TENDINITIS.
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固定する

 

使いすぎで腱と腱鞘が腫れる腱鞘炎。患部に一番優しい行為は安静です。
でも、「安静にできるぐらいやったら腱鞘炎なんかにならへんわい!」という場合も
多いのがこの病気。そんな貴方に必要なのは患部を固定すること。
そのために使用するのがサポーターなどの装具、添木、テーピングなどです。
動くことで腱と腱鞘が擦れて痛み、それがさらに炎症を悪化させます。
運動を制限することで痛みが楽になり、悪化を防ぐことにもなります。
制限するのですから、多少の不自由はありますが、
骨折のギブスみたいに完全に固めるわけじゃないのでできることも多いわけです。


+++装具)制限能力が高い。大雑把なことはできる。作るところ、病院によって出入りの業者、技師が違うので色々なタイプがあると思うが、私が紹介できるのは自分が使ってるものだけです。
もっと違う固定の仕方を考える人もいるでしょう。手軽に着脱自在なのがいい。
ただし半年、1年と常用すると確実に筋力を失い反って治り難くなりますのでご注意を。


装具@:これは手首を固定するもの。2000年大学病院で購入
デケルバンやその他の手首の腱鞘炎に有効。
掌がわに金属の板が入っていて見事に手首の自由を奪われる。
ペンは持てるが絵は確実に下手になる…。炒め物をする時の強〜い味方。
ネーム、下書きまではこれを着けてやってます。
Rehband というスウェーデンのメーカーのものです。保険は効くが、定価1万4000円ぐらいした。医療機関ルートで買わなければ値段は変わるのかな?

Rehband のHP … http://www.rehband.jp/index.htm
日本代理店のHP … http://www.ottobock.co.jp/

 
装具A:最近近所の整形外科で作った装具。左手デケルバン用
手首が小指側に曲がらないように考えられたもの。
Rehband>のサポーターと用途は同じだが、親指を覆っているし硬いので
ペンやお箸、スプーンやフォークと言ったものは滑って持てない。
私は左手用なので、洗濯物を干したり料理の時にも着けて重宝している。
先端が露出しているので物を持ったりはできる。
これをしたら痛い、或いは痛くなる、とわかってる時は着ける。
外出の時も、何を持つかわからないので持っていくといい。
でも、ギブスのように着け続けてはいけない。使う時には着けて安静時は外す。
(電車乗ってる時、テレビ見てる時、
腱、筋肉、患部共に動かさないと固まって血行が阻害されて治りが遅くなる。
動かすっつーか、伸ばすっつーか。こまめに着けたり外したりする方がいい。
何ヶ月も頼ってると他のところに負担かけたりもする。残りの4本の指とか、肘とか(ーー;) 気をつけよう。

材質は低温熱可塑性樹脂(オルフィットという。最近の素材らしい)で整形外科の現場で簡単に自分の体格に合わせて作ることが出来る。しかも実費が400円くらい(保険適用後の自己負担)と、とっても安価♪
従来は石膏で型をとって樹脂で作ってたので1週間くらいの制作期間を要した上、1万円以上した。(ここから保険が適用されるが)

でもこの素材、こないだ(購入してから6〜7年後くらい)見たら、経年劣化からかバラバラになってた。別に直射日光に当たってたわけじゃないんだが…。


●装具B:有名なSORBOの商品。DO手首サポーターとか言ったっけ。手首がお固定される。ピッタリしているのでCMも抑えられる。Sサイズって一番小さいのを買って最初入らないかと思ったけど、少しは伸びてくるし、小さくないと効果ないかも。

世の中にはまだまだ色々あるんじゃないかな。日々不自由な腱鞘炎持ちですが、装具一つでびっくりするくらい快適に出来る事柄もあります。どこでどんな装具と出会うのか、ちょっと楽しみだったり(笑)


+++テーピング)装具よりは自由が利き、でも制限能力がある。ペン入れの時は装具で絵が下手になるわけにはいかないのでこっち。テープの貼り方で強さを調節できる。当然重ねれば重ねるほど固定される。
また、伸縮性のあるタイプとないタイプがあるので、症状と使い勝手で使い分ければよいと思う。
欠点としては「上手くやらないと効果がうすい」「貼ったり剥がしたり面倒くさい」
「(かぶれる人は)かぶれる」など

次に紹介するのは、私が主治医に教えてもらったテーピングの方法です。
ちなみに、スポーツなどしたことのない桜は、テーピングの知識など皆無です。偉そうに方法を紹介してても実は上手く貼れないことがしょうっちゅうです…。



●親指のバネ指や、親指周りの筋肉、筋が疲弊してる使いすぎの時用。
下段写真のように3方向にテープを貼ってるのがわかると思います。
親指は色々な方向に曲がるのでそれを制限するために3方向になってます。
白いテープは伸縮しないタイプなので、殆ど親指は曲がりません。
指を支えてくれてる筋を休められます。
3本の矢印が交差しているところが第2関節です。バネ指で炎症を起こしてるのは
この第2関節の掌側ですから、ここを曲げないようにするとよい。
ほんとはあらかじめ各テープの端っこを乗せる「台」のテープを
第1関節と手首とに巻いておくらしい。より強固に固定できるんだって。
ペンを使い始めて、痛くなってくると貼るんですが、ほんとは
痛くなる前からしておくといいんだろうなぁ。

●こちらはドケルバン氏病のテーピングです。これは簡単。
伸縮性のないテープを使った方が固定力は高い。 少し橈屈(手首を親指側に曲げる=尺屈の反対)させた状態で貼るとより痛みが軽減する。固定力が足らない時は少しずらして2重に重ねるともっと強力になる。



●次は手首の固定用。整骨院で教えてもらいました。これだけで手首の掌屈(手首を曲げる)、背屈(手首を起こす)、尺屈(掌を小指側に曲げる)、橈屈(掌を親指側に曲げる)のそれぞれの動きが安定するような気がします。
やり方としては、5センチ幅の伸縮性テープを2センチくらい残して縦にはさみで切り写真のように貼るだけ。

同じ物を2枚作り2枚目を1枚目と反対周りに貼ると、もっとしっかり固定できます。でもテープの上に貼ったテープははがれ易い(^^;

●テープはかぶれたり毎日はがれてめんどくさ〜なので、このような自家製のバンドを作りました。材料はスウェットなどのウエストゴムとマジックテープと布用ボンド。←手が悪いので裁縫できない(^^ゞ
作り方はコチラ です。
親指の根元のバッテンになってる所はCM関節と言って、構造上親指の骨の付け根に当たります。ここの靭帯が緩い(CM関節不安定症)のでそれを支える意味もあります。

●上の自家製CMバンドを、市販のシリコンテープで作りました。…って巻いてるだけ。サポート力もアップ。おニューの時はすごい密着で蒸れる…かぶれる?と思ったけどだんだん埃もつくし伸びてくるから大丈夫。水仕事にはいい。シリコンテープは三信ゴムというところのです。AMZON通販で買いました。


今回はここまで。
新しいテーピングの仕方を教わったら、またUPしますね。
産後のお母さんは子育てで腱鞘炎になりやすいそうです。使い過ぎに加えてホルモンバランスのせいもあるらしい。
でも母乳を与えているのでステロイド注射もできない…という話をよく聞きます。
辛い痛みの回避と、症状の進行を食い止めるのにできる数少ない手段の一つではないかしら?

最近、装具@の代わりに「サポーター」というものでもいいことに気づきました。
何が違うかと言うと、スポーツブランドが出してる。つまりスポーツの故障やケガ防止の視点からつくられたものでも同じ発想なのですよ。しかも医療用よりかなり安い。
動きの制約がどれだけ可能かは未知なのですが、効果あったという意見はWEB上でよく拝見します。
でも装具Aみたいな既製品は見たことないね(w